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自慢話
「自慢話〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
自慢話の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「星座」より 著者:有島武郎
よい所ではなかった。あの父、あの母、あの弟。父は暇さえあれば母をつかまえて小言と
自慢話ばかりしているし、弟は誰の神経でもいらだたせずにはおかないような鈍いしぶと....
「M侯爵と写真師」より 著者:菊池寛
頃でした。杉浦のやつ、得意になって僕に話しかけようとしましたから、またM侯爵との
自慢話だろうと思っていますと、果してそうです。 「昨日ね。M侯爵のところへ行って....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
、私の云うた通りです、秀子のする事は自分の事の様に私の心へ分ります」余「其の様な
自慢話は聞くに及びません、早く相談の次第を」権田「云いますとも、サア此の通り私に....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
ら、なお世間話を初める、その間々にも、僕をおだてる言葉を絶たないと同時に、自分の
自慢話しがあり、金はたまらないが身に絹物をはなさないとか、作者の誰れ彼れ(その芝....
「天馬」より 著者:金史良
を張ってみせる。そしていつも東京文壇で自分が如何にも大活躍していたようにだらだら
自慢話を並べ立てた。それが恰《あたか》も今の朝鮮での自分の存在を高めるとでも思っ....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
話しかけて呉れた。日本の建築の話も少しは出た。だが酔の深くまわるにつれ教授は娘の
自慢話を始めた。教授は想像される年齢よりもずっと若く見える性質なので二十三、四に....
「遺言」より 著者:国木田独歩
室に回り、ここではわが艦長がまだ船に乗らない以前から海軍軍役に服していますという
自慢話を聞かされて、それからホールへまわった。 戦時は艦内の生活万事が平常より....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
って、渓流の畔に転がっていたものを見つけ出したというのである。鶴見に取って庭師の
自慢話は実はどうでも好いのである。 その大石というのは子持石であった。凝灰岩に....
「光は影を」より 著者:岸田国士
しに相談でもするつていうなら、まだわかるんだけど、決してそうじやないの。まさか、
自慢話のつもりじやないんでしようけれど、つまり、そういうことを話題にして、議論の....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
、若侍たちは若侍たちで、少し離れた別の座敷であたかも無礼講の有様で、高笑、放談、
自慢話――女の話、妖怪変化の話、勝負事の話などに興じていた。 と佐伯勘六という....
「ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
女、これらの職業に携わって居る間に彼女は小田島に度々遇って、いくらも生活の愚痴や
自慢話はするのだったが、職業それ自体に就ては何の感想も述べなかった。何れも運命の....
「鰻の話」より 著者:北大路魯山人
々の間では、「どこそこのうなぎがよい」というようなお国びいきもあるし、土地土地の
自慢話も聞かされるが、東京の魚河岸、京阪の魚市場に代表的なものがある。素人ではう....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
のはいまでも平気だ。演説の思い出は多いが、その中でアジ演説で印象に残ったものを、
自慢話めくが二、三披露してみよう。 その一つは昭和初年山形県の酒田公会堂で行わ....
「カラカラ鳴る海」より 著者:小川未明
も知っているからです。 ちょうど老人は、そこに立っているみんなを振り向きながら
自慢話をしていたときでありました。 若者たちは老人のそばにやってきて、不思議な....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
たつらさを思えば、むしろ軽いものだった。この四十年間はあまりくわしくやると、多少
自慢話めくので、かいつまんでさっと走ることにしよう。 私は業態を一段と発展させ....