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自由奔放
「自由奔放〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
自由奔放の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「春の盗賊」より 著者:太宰治
がある。たしかに、これは悪癖である。私は、いまにして思い当る。プウシュキンほどの
自由奔放の詩人でさえも、その「オネエギン」を物語るにあたり、この主人公は私でない....
「子供のために書く母たち」より 著者:宮本百合子
きている現実によってつくられる。子供のための文学の仕事をする作家は、小さい民衆が
自由奔放に造る言葉、表現に対して、ひろい感受性をもつと同時に、それらの言葉を芸術....
「三つの「女大学」」より 著者:宮本百合子
しかれ、そういう時代の世相を描いてまざまざと今日につたえているのだけれども、その
自由奔放な時代の感情の半面で、女というものは、どんな風に考えられていたのだろう。....
「不思議なる空間断層」より 著者:海野十三
議だとは思わないか」 というのだ。乃公は反対した。夢は自由である。登場人物など
自由奔放に変り得るものだと言ってやった。 すると彼はまた訊ねるのだった。 「お....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
束縛を嫌い、しかもその束縛からぬけ出る方法を知らなかった。私は、自分の感情だけで
自由奔放に生きてゆきたいのだ。それなのに、家庭。学校。社会。すべて自分の感情を抑....
「或る男の手記」より 著者:豊島与志雄
たのも、右のような持論を持ってるからだった。所が、光子からああいう話を聞き、次に
自由奔放な彼女の魂を見、最後に家庭なんかの煩いを離れた伸々とした気持になって、私....
「文学以前」より 著者:豊島与志雄
意識の流れ」で置きかえて、過去と現在との境界を更に撤廃し、距離の観念を抹殺して、
自由奔放な意識の動きを追求する。その結果、全く句読点のない文句の連続――観念の連....
「太宰治との一日」より 著者:豊島与志雄
を清掃するために酒を飲むのだ。太宰もそうだった。その上、太宰はまた、がむしゃらな
自由奔放な生き方をしているようでいて、一面、ひどく極りわるがり恥しがるところがあ....
「旅だち」より 著者:豊島与志雄
た。眼玉のよく動く円い眼をしていまして、それが時によって、ひどく無邪気にも見え、
自由奔放にも見えました。 敏子に結婚問題が持ち上ってる頃、秋田洋子は郷里に帰っ....
「自由人」より 著者:豊島与志雄
賛成だ。台風にしたって、いつも同じコースを辿るのは、退屈極まるだろうじゃないか。
自由奔放な進路を取ることにこそ、台風の生命はある。」 「またいつもの議論だな。競....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
すると記代子はその次にこう考えている。お金持になりたい。そして、誰に気兼もなく、
自由奔放に生きたい。 その空想には、極めて現実的な限界があった。彼女の最も近い....
「演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
変化、外国文物の移入、などが原因となつて、演劇の相貌は急激に近代化し、複雑化し、
自由奔放となつた。 ことに、浪漫主義の運動を境として、各種芸術分野の活溌な新生....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
りません。その感情は実に古風で保守的であるが、因習的にそうなのではなくて、かなり
自由奔放な魂や感情が、自分一個の立場で、古風なもの、保守的なものを選んで愛してい....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
、旧稿に手を入れてみた。 翻訳の仕事の難事であることは言うまでもない。ことに、
自由奔放にペンを走らしたと思える「レ・ミゼラブル」のような浩瀚《こうかん》なもの....
「花筐と岩倉村」より 著者:上村松園
いるのではなかろうか? と思えるのであった。定まった約束の下に駒を進めるよりも、
自由奔放に、自分の思ったところへ駒を飛ばし、王が取られようが、味方の軍が全滅しよ....