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自発性
「自発性〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
自発性の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「道徳の観念」より 著者:戸坂潤
はそれ自身意味のあることだ。併しこのフィヒテの我たるものが、極度に独立した独身の
自発性を有ったもので、一切の世界がこの自我からの発展だというのである。我はフィヒ....
「ズラかった信吉」より 著者:宮本百合子
ノーソフが、ゆっくり頭を掻きながら満足げに呻った。 「こりゃ、プロレタリアートの
自発性だ」 「そうだとも! われわれは積極的にやらなくっちゃ。直ぐみんなにこのこ....
「一九三二年の春」より 著者:宮本百合子
拡大したサークル活動に独自的な積極性で参加し、企業・農村における勤労婦人の文学的
自発性を鼓舞・指導し、プロレタリア文学の影響のもとに組織する任務をもっている。一....
「ソヴェト文壇の現状」より 著者:宮本百合子
プロレタリアートと階級的な立場に於ける、相互の利害で協力しあう単一な「結合」への
自発性《イニシアチーヴ》を刺戟しなければならない。 農民作家は人民解放の全線の....
「インターナショナルとともに」より 著者:宮本百合子
集団農場組織=農村における五ヵ年計画と、都会の工場との結合、貧農の機械化に対する
自発性を取り扱っている点なかなか面白いが、一つ重大な誤謬を持っている。それは、集....
「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」より 著者:宮本百合子
しての損得から云っても集団化された方が得であることを合点し、仲間の中からの活溌な
自発性に刺戟され、おいおい、積極的な集団農場員となってゆく実例は、ほとんどすべて....
「ジイドとそのソヴェト旅行記」より 著者:宮本百合子
は多岐、困難であるから、ジイドの観察が嘘ばかりだとは思えない。特に、民衆の個性、
自発性の涵養の問題は常にソヴェトにおける文化問題の究明に際して最前面に出されてい....
「婦人雑誌の問題」より 著者:宮本百合子
えるプロレタリア世界観を啓蒙し、同時に階級の半身として闘争する婦人大衆のあらゆる
自発性を反映させるものとしてわれわれの婦人雑誌『働く婦人』は発行される。プロレタ....
「日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
ての愚衆ではないはずだが)、如何に大衆が自発的に組織的行動をやったにしても、その
自発性そのものが或る注文による
自発性であれば、到底自分自身のものと云うことは出来....
「現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
が全く忘れられて了って、感性は単に受動的な受容性の能力にしか過ぎなくなり、独自の
自発性を有たぬものと考えられる。実際カントでは
自発性を有つものは感性ではなくて悟....
「往復帖」より 著者:宮本百合子
んな婦人組織も不用。もし真に婦人を助けるつもりならば右二つを実行してあとは婦人の
自発性にゆだねること この日、ミス・ウィードが松岡洋子を通ヤクとして出席。ア....
「「鎌と鎚」工場の文学研究会」より 著者:宮本百合子
い。文学研究員は大衆を、壁新聞と工場新聞に向って動員し、生産経済計画達成に大衆の
自発性《イニチアチーブ》を鼓舞する文学的実践を自身の文学的勉強とすべきだというこ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
そういう従順さのようなものは本来はあなたに対してよろこばれるものよりも、寧ろ何か
自発性の足りなさとして考えられる筈のものだと思って。同感でしょう。
けさは何と....
「哲学入門」より 著者:三木清
試みるというのは自主的に、予見的に行うことであって、かような経験には知性が、その
自発性が予想される。自発的な知性がそこに働くのでなければ、試みるということはない....
「尊攘戦略史」より 著者:服部之総
だった。特に五代|綱吉《つなよし》から八代|吉宗《よしむね》にいたる間は、将軍の
自発性にもとづく京幕融和は間然するところがなく、尊王と幕府安泰とは背馳するどころ....