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「自立〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

自立の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
任された人物です。申すまでもなく、この時代の蜀は正統ではありません、乱世に乗じて自立したものですから、三国時代の蜀と区別するために、歴史家は偽蜀などと呼んでいま....
近時政論考」より 著者:陸羯南
当時なお封建の余勢を承け三百年太平の後に当たり、人心散乱公同の思想なく、民風卑屈自立の気象なし、全国はただ依頼心と畏縮心とをもって充満せられたり。国富派はおもに....
運命」より 著者:幸田露伴
せず、道に同じゅうして時に同じゅうせずと。孝孺の此言に照せば、既に其の卓然として自立し、信ずるところあり安んずるところあり、潜渓先生が謂える所の、特り立って千古....
現代の詐術」より 著者:坂口安吾
る場合には、全然勇気がいらない。 孔子もキリストも古代の思想で、これは人間一個自立自存の思想であるから、勇猛心を代償として尚かつ我利我利妄者であるべきかという....
ヤミ論語」より 著者:坂口安吾
である限り、学費は十分では有り得ない。学生は父兄のヤミに依存するか、自らのヤミで自立するか、畸型化せざるを得ない筈で、一般の給料が家族の食費にすら不足の今日、学....
わが血を追ふ人々」より 著者:坂口安吾
りまいて、一人一尺の間隔で山林から海岸まで一足づゝ追ひつめて行つた。夜になると各自立止つた地点を動かず篝をたいて不寝番を立て、三十五日を費して、遂に海まで突きぬ....
母の上京」より 著者:坂口安吾
やうなたわいもないものである。老いては子に教はるとイロハガルタの文句の通り、子が自立すると母は子供の子のやうな動物になりたがる。然し不肖の子供にとつて母がいつま....
織田信長」より 著者:坂口安吾
悪党ぶりには変りはない。老蝮は、主家を乗とり、公方を殺したが、信長は殺す必要なく自立できただけのことで、信長の方が人を殺すにむしろ冷酷無慙であったろう。 老蝮....
演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
にして危険な現象である。 私はまた、「学校劇」とか、「職場演劇」とか、とくに「自立演劇」などという名称も、名称としては、はなはだ気に入らぬ。 いずれも「アマ....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
。東京に対する京都の優越はないからだ。何よりも自分の優越がないのだ。国境を超えて自立している仕事もないし優越もない。したがって優越を示すには日本を否定する以外に....
鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
たが、二年ほどで暇を取りたいといい出しました。といいますのは、もともとどうかして自立したいと思っていましたところへ、目の前によいお手本が現れたからでした。 話....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
に次の文句がある。 「今まででも必死なり。されども小生は孤立すると同時にいよいよ自立の心つよくなれり。」 かくして居士はいよいよあせりいよいよいら立ち一方に病....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
見ることに急であるからして他を顧みるに暇がない。しかしその利益を得るために自分が自立してやるかというに決してそうでない。どうしても他に頼らなくてはいかないという....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
きは、造物主の造物主なかるべからず。もし、造物主は無始以来現存するものにして自存自立なりとするときは、その体すなわち無始無終なりといわざるべからず。 ゆえに、....
浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
んとする第三の理由であります。 第四には、吉田内閣の手によっては、日本の経済の自立と国民生活の安定は期せられません。かかる見地から、吉田内閣の退陣を要求するも....