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「自給〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

自給の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
熊の出る開墾地」より 著者:佐左木俊郎
で、少しばかりの米と味噌と塩とが地主から貸し付けられるだけで、その他の物はすべて自給自足だった。彼等は最初に蕎麦《そば》を蒔《ま》き黍《きび》などを作った。次に....
新日本の進路」より 著者:石原莞爾
力に應じて全國農村に分散し、今日の部落程度の廣さを單位として一村を構成し、食糧を自給しつつ工業其他の國民職分を擔當する。所謂農工一体の体制である。しかして機械工....
黒い地帯」より 著者:佐左木俊郎
経験したからだった。そして竈の中に投げ込まれた何町歩かの田圃の底も、別して彼等の自給自足の生活を欠かさせなかったから。 第二期は、陸羽線敷設の当時、九年間に亘....
都会地図の膨脹」より 著者:佐左木俊郎
るための投資であった。 部落の形態はそこで完全な分散作用を開始した。誰も彼も半自給自足の素材生産から足を洗って、扮飾術師になり、消費者になろうとして。 先ず....
学生と先哲」より 著者:倉田百三
、共同防敵によって統一され、師長による文化伝統の教育と、共存同胞による衣食の共同自給にまつものである事情、すなわち父母と、師長と、国土とへの恩愛と従属との観念を....
水鳥亭」より 著者:坂口安吾
追いつめられ、窮亡のドン底にある我々に、最大の財産はなんですか。言うまでもなく、自給自足しうる土地ですよ。田畑ですよ。いいですか。現在に於ては、そうなんです。し....
火の扉」より 著者:岸田国士
し、ひろい土地屋敷をあらかたなくしてしまつたので、今は母と二人で主食以外のものは自給できる小じんまりとした生活をしているのであるが、母は父の死後、一人息子の彼に....
剣侠」より 著者:国枝史郎
、そうしてそういう人々の従僕――そういう人々と家々によって、この一劃は形成され、自給自足しているのであった。 要介達の泊まっている家は、宗家嘉門の門の中の平屋....
自画像」より 著者:黒島伝治
でもある。そのくせ、ぬけめがないところもあるんだ。このせち辛い世の中に、まるで、自給自足時代の百姓のように、のんきらしく、──何を食って居るのかしらんがともかく....
戦後合格者」より 著者:坂口安吾
共産党の真価を発揮しようというなら、それ以上に無能な政治はないと知るべきである。自給自足の不可能なこの資源貧困な国土で、しかし、共産党の天下になれば、よその共産....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
庭のうち、というだけの広い庭が必要で、ところがそういう広い庭があるほどなら何でも自給自足できて、雀を追ッかける苦労なぞは必要なしというものだ。 むしろ鉄砲でも....
母と娘」より 著者:岡本かの子
三四人)の子供を養育して居ます。彼等は葡萄を栽培して葡萄酒を造るのと小麦と牧畜で自給自足するばかりか多量の葡萄酒と小麦をフランス国中へ売りさばくのです。其の利益....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
横取りすることはありません。依頼するのに物々交換ですから、少しも金は要りません。自給自足ですから殆んど都会から格別な品物を金で買い入れぬことにしております。そし....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
人口調節が盛んに行われた為にほかならぬ。これは幕府が鎖国主義を採って、日本国内で自給自足の政策を実行したのと、一つは万事が現状維持で、新規の発展を厳禁したとの結....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
米国の海上武力に対し東亜を守り得る武力。 ※ 目下の協同体たる日満両国を範囲とし自給自足をなし得る経済力。 三 満州国の東亜連盟防衛上に於ける責務真に重大なり。....