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自軍
「自軍〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
自軍の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「鳥羽伏見の戦」より 著者:菊池寛
味方だと思っていた所、薩藩は開戦となると、朝命を以て彦根勢を退去せしめ、その後に
自軍の大砲を運び上げ、伏見の町を眼下に見おろして、打ちまくった。新選組は、伏見の....
「天主閣の音」より 著者:国枝史郎
て、独力で経営したものであって、八方正面を眼目とし、遠くは敵の状況を知り、近くは
自軍の利便を摂する、完全無欠の建築であった。石積の高さ六間五尺、但し堀底からは十....
「李陵」より 著者:中島敦
略を授けてもって漢軍に備えさせているからだと言ったというのである。だからといって
自軍が敗《ま》けたことの弁解にはならないから、もちろん、因※《いんう》将軍の罪は....
「決戦川中島 上杉謙信の巻」より 著者:坂口安吾
かった心事を考えよ。我が策をはかりかね、怖るる心の故に、倍する兵力を持ちながら、
自軍の合一を急ぐのだ。もとより合一した以上は今度は何か仕掛けるであろうが、怯える....
「三国志」より 著者:吉川英治
雋か」と、火炎の中を、黒驢を飛ばして、名のりかけてきた。 朱雋は、たまらじと、
自軍のうちへ逃げこんだ。韓忠親分の讐と怒りに燃えた賊兵は、朱雋を追って、朱雋の軍....
「三国志」より 著者:吉川英治
に一計があります。近いうちに必ず君を南郡城に入れてご覧にいれまする」 周瑜は、
自軍の陣へ帰ると、すぐに南郡城へ向って、猛烈な行動を起すべく、指令を出していた。....
「三国志」より 著者:吉川英治
及ぶところではない。 一ヵ所といえど、よく支える地点もなく、ひたすらな敗走は、
自軍の兵の動きにもおびえる始末で、遂に漢水の辺りまで退却のやむなきに至った。 ....
「三国志」より 著者:吉川英治
分この上庸でも今、各地の小戦争に兵を分散しているところであった。この上にも本城の
自軍を割いて遠くへ送るなどということは、二人にとって決して好ましい問題ではない。....
「三国志」より 著者:吉川英治
、これは仲達から特に帝へ直奏して、 「張※を用いたいと思います」 と嘱望して、
自軍へ乞いうけた良将である。その張※を、帷幕へ招いて、仲達は、 「いたずらに敵を....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
しかし泰家にはその塵煙や草ぼこりのうちを駈けみだれる凄まじい騎影や歩兵が、敵か、
自軍か、それすら見分けられなくなっていた。すぐそばの一将が、朱になって落馬し、彼....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
やがて、不破ノ関は近い。柏原ノ宿場だ。ここには約束の佐々木道誉が、約をたがえず、
自軍を立て並べて待っていた。 尊氏の姿を見ると、道誉は、宿場の一陣屋から立ち出....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
をかしていたら、久原川の洲で、敵将足利|直義を討ち取ってもいたろうに、せつなを、
自軍の内から覆されて、城ノ越前、赤星六郎兵衛、ほか三十七人の旗本まで、みなバタバ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ひが事だ。案じられぬわけにゆかん。とくに正成ほどな者を、なぜか義貞も、今日まで、
自軍の片腕にとは求めて来ず、またそち自身がさきに申した諫言に照らしてみても、両者....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
までの狼狽などするはずがない。 むしろ、やがて、 「すわ、あぶない!」 と、
自軍の立脚点に、恐怖したのは、顕家の方だった。 なぜなら、ただただ敵中を突破し....