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「自陣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

自陣の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
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三国志」より 著者:吉川英治
ついた。 「や、や。さては敵にも、何か計があったか」 あわてふためいて、彼らは自陣へ逃げこもうとした。すると、その火はもうあらかた消されていたが、その余燼の内....
三国志」より 著者:吉川英治
た。 そこで、双方同時に、退き鉦をならす――馬超も張飛も、満面から湯気をたてて自陣へさがった。 時をおいて、ふたたび張飛が、関門を出ようとすると、玄徳が、 ....
三国志」より 著者:吉川英治
ち、縄を解いて帰してやれ」 孔明はにこと笑って、房中へ姿をかくした。 孟獲は自陣に帰った。だが数日はぼんやり考えこんでばかりいる。弟の孟優が、 「兄貴、とて....
三国志」より 著者:吉川英治
ながら、 「恐らく不成功に終るでしょう。曹真も兵法にかけては一かどの者ですから、自陣の喪にあるを衝いて、蜀が夜襲に出てくるだろうぐらいな用意はしているにちがいあ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
な、硬直し、声もなく、ただうなずく。 二部将に引かれて、彼らは、味方にもそっと自陣を離れ、暗い冷雨に打たれながら、木津の川べりを北へ走った。 人もない部落が....
私本太平記」より 著者:吉川英治
ほこっているという千早の城か」 そして、なお何か嘲いたげであったが、ただちに、自陣の地形をえらんで、 「こう真ッ向の先陣は、公綱が受け持った。千早一番乗りは公....
私本太平記」より 著者:吉川英治
か、兄とまた激論でも交わしたらしく憤然と唇をかんでいた。そして俄に鞍馬口にあった自陣を三条河原へすすめたが、すでに三井寺から敗れ落ちて来た衆徒やら細川兵は、さん....
私本太平記」より 著者:吉川英治
がえして、多々羅のみなみ、津屋へ出ている」 と偵知したからである。 そこは、自陣ともっとも短距離な地点だ。――抜け駈けは軍紀の禁だが、みすみす、目のまえに敵....
私本太平記」より 著者:吉川英治
ほどであり、四明の嶺、大岳、西坂本、ひがし坂本、要路要路、目に入るかぎりはすべて自陣の旗だった。 「ご籠城は、せいぜい、ふた月か三月のこと。かならず、洛中の足利....