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至
「至〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
至の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
はっきりとは見えないほど、衰弱していたのである。
「これはお尋ねにあずかって恐縮
至極でございますな。手前のはほんの下手《へた》の横好きで今日も運座《うんざ》、明....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
にして、今後はまた何分ともよろしく御指導のほどを御願い致します。」
私はここに
至って、ようやくこの男の来意が呑みこめたような心もちがした。が、夜中《やちゅう》....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
―が、もし不幸になるとすれば、呪《のろ》わるべきものは男じゃない。小えんをそこに
至らしめた、通人《つうじん》若槻青蓋《わかつきせいがい》だと思う。若槻は――いや....
「影」より 著者:芥川竜之介
「拝啓、貴下の夫人が貞操を守られざるは、再三御忠告……貴下が今日《こんにち》に
至るまで、何等|断乎《だんこ》たる処置に出でられざるは……されば夫人は旧日の情夫....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
目だけ第×銀行へ出るほかは、いつも懐手《ふところで》をして遊んでいられると云う、
至極結構な身分だったのです。ですから彼は帰朝すると間もなく、親の代から住んでいる....
「神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
いか? その証拠には今日になると、一度に何人かの信徒さえ出来た。やがてはこの国も
至る所に、天主《てんしゅ》の御寺《みてら》が建てられるであろう。」
オルガンテ....
「奇遇」より 著者:芥川竜之介
めますから、――
× × ×
至順《しじゅん》年間の事である。長江《ちょうこう》に臨んだ古金陵《こきんりょう》....
「金将軍」より 著者:芥川竜之介
てんちてんのう》の二年秋八月二十七日)日本《やまと》の船師《ふないくさ》、始めて
至り、大唐の船師と合戦《たたか》う。日本《やまと》利あらずして退く。己酉《つちの....
「煙管」より 著者:芥川竜之介
、煙管を持っている時よりも、その満足の度は、大きかったかも知れない。しかしこれは
至極当然な話である。何故と云えば、彼が煙管を得意にするのは、前にも断《ことわ》っ....
「校正後に」より 著者:芥川竜之介
小さくとも完成品を作りたいと思っている。芸術の境に未成品はない。大いなる完成品に
至る途《みち》は、小なる完成品あるのみである。流行の大なる未成品のごときは、僕に....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
……」
藤左衛門は、手真似をしながら、笑い笑い、こう云った。
「それはまた乱暴
至極ですな。」
「職人の方は、大怪我《おおけが》をしたようです。それでも、近所の....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
」とか何とか広告しますよ。
保吉 「哀婉極りなき」? しかし僕の小説は「恋愛は
至上《しじょう》なり」と云うのですよ。
主筆 すると恋愛の讃美《さんび》ですね....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
はずれまで送りし人々の影を見かえり勝ちに明神の森まで来りしが、この曲りの三股原に
至り、またつとめて勇気を振い起し大願成就なさしめたまえと明神の祠を遙拝して、末|....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
いた初めで、その後も続いて聴きに行った。何んでも一八一〇年の二月から翌年の九月に
至るまでに、十二三回は聴講したらしい。 そのうちに、タタム氏と交際もするように....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
し、また、もしもっと賢明な男だったらあきらめたであろう。ところが、彼は生まれつき
至って柔軟で忍耐づよかった。彼は形も心もくまやなぎのようだった。屈するかと見えて....