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至り
「至り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
至りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
中に俵の藁《わら》をかぶったまま、じっと息をひそめていた。
「平四郎たちまち追い
至り、『老爺《おやじ》、老爺、小僧はどちへ行ったぞ』と尋ねけるに、伝三もとよりし....
「金将軍」より 著者:芥川竜之介
てんちてんのう》の二年秋八月二十七日)日本《やまと》の船師《ふないくさ》、始めて
至り、大唐の船師と合戦《たたか》う。日本《やまと》利あらずして退く。己酉《つちの....
「魔術」より 著者:芥川竜之介
《もとで》に、どうしても骨牌《かるた》を闘わせなければならない羽目《はめ》に立ち
至りました。勿論友人たちは皆大喜びで、すぐにトランプを一組取り寄せると、部屋の片....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
のめと我々の前へ面《つら》をさらした上に、御|本望《ほんもう》を遂げられ、大慶の
至りなどと云うのですからな。」
「高田も高田じゃが、小山田庄左衛門《おやまだしょ....
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
こびん》を紫色に腫《は》れ上《あが》らせたのである。治修はこの二人を召し、神妙の
至りと云う褒美《ほうび》を与えた。それから「どうじゃ、痛むか?」と尋ねた。すると....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
富んでいることは当時の仏蘭西に劣らなそうである。まことに、――欣幸《きんこう》の
至りに堪えない。
創作
芸術家は何時も意識的に彼の作品を作るのかも知....
「小作人への告別」より 著者:有島武郎
難《かんなん》と戦って、この土地を開拓し、ついに今日のような美しい農作地を見るに
至りました。もとより開墾の初期に草分けとしてはいった数人の人は、今は一人も残って....
「星座」より 著者:有島武郎
わい》に達しながら碌々《ろくろく》として何事をもなしえざること痛悔《つうかい》の
至りに候ことに生来病弱|事志《ことこころざし》と違い候は天の無為を罰してしかるも....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
の精神に我を移し置きて、 昔の賢人の考察の跡を尋ねみて、 かくもうるわしくついに
至りし道の果て見れば。 ストックホルムにて 一九〇七年八月 ....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
きまでに的確明瞭、よく顕幽を突破し、又遠近を突破しました。越えて昭和四|年の春に
至り、彼女は或る一つの動機から霊視の他に更に霊言現象を起すことになり、本人とは異....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
る。他なし、そこで悪霊を背負い込むからである。そして最後に、犯人を極刑に処するに
至りて、その愚や真に及ぶべからずである。肉体に包まれている間は、霊魂の働きに限り....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
して本論は栗本氏等の間に伝えられたるものなりなどの説あるを見れば、或は翁の死後に
至りその家より出でたるものにてもあらんか)。 依て思うに、この論文はあえて世人....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
はずれまで送りし人々の影を見かえり勝ちに明神の森まで来りしが、この曲りの三股原に
至り、またつとめて勇気を振い起し大願成就なさしめたまえと明神の祠を遙拝して、末|....
「瘠我慢の説」より 著者:石河幹明
徳川三百年の積威はこれがために失墜し、大名中にもこれより幕命を聞かざるものあるに
至りし始末なれば、果して外国人に干渉の意あらんにはこの機会こそ逸すべからざるはず....
「大利根の大物釣」より 著者:石井研堂
唯、蚊の襲来の多からざると、涼風衣袂に満ちて、日中の炎塵を忘るるとは、最も快適の
至りにして、殊に、ここ暫くの勝負と思えば、神新に気更に張る。 されば、更るがわ....