舂く[語句情報] »
舂く
「舂く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
舂くの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
……烏帽子を被った鼠、素袍を着た猿、帳面つける狐も居る、竈を炊く犬も居る、鼬が米
舂く、蚯蚓が歌う、蛇が踊る、……や、面白い世界じゃというて、殿たちがものとは較べ....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
とよろけ出す。十五六歩よろけると、息が詰まる様で、たまりかねて荷を下ろす。尻餅|
舂く様に、捨てる様に下ろす。下ろすのではない、荷が下りるのである。撞と云うはずみ....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
、種々な薬を集めて、薬研でくだいて袋に入れてくれた事も見ている。徳久利でどうして
舂くのかといったら、薬研では玄米《こめ》が破《くだ》けてしまうから、貧乏徳久利で....
「置土産」より 著者:国木田独歩
役なれどこの二人は衣装にも振りにも頓着なく、糯米を磨ぐことから小豆を煮ること餅を
舂くことまで男のように働き、それで苦情一つ言わずいやな顔一つせず客にはよけいなお....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
らぬ人の、義理明らかに言葉|渋滞なく云いたまえば、十兵衛満面に笑みを含みつつ米|
舂くごとくむやみに頭を下げて、はい、はい、はいと答えおりしが、願いをお取り上げ下....
「三国志」より 著者:吉川英治
に手をかざしながら、上流のほうを眺めた。 ゆるやかに、江を下ってくる船の影は、
舂く陽を負って黒く、徐々と眼の前に近づいてきた。ふつうの客船や貨船とちがい、洛陽....