興に乗る[語句情報] »
興に乗る
「興に乗る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
興に乗るの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「婦系図」より 著者:泉鏡花
度来た玄関の書生は馴染が薄いから、巻莨の吸殻沢山な火鉢をしきりに突着けられても、
興に乗る話も出ず。しかしこの一両日に、坂田と云う道学者が先生を訪問はしませんか、....
「御萩と七種粥」より 著者:河上肇
いたほど楽しいものではなかった。何と云うことなしに索然たるものがあって、二人とも
興に乗ることが出来なかった。時は過ぎ人は老いた、あの時の夢はやはり二度とは見られ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
嵐居士《せいらんこじ》がまたしても、胆吹の山荘に不破の関守氏を訪れての会話が漸く
興に乗ると、次のようなことを滔々《とうとう》と論じ立てました、 「そもそも徳川氏....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
との心中立てでもなく、無心に針を運んでいるうちに、無心に歌が出て来る。心無くして
興に乗る歌だから、鼻唄《はなうた》といったようなものでしょう。 それはお雪ちゃ....
「碑文」より 著者:豊島与志雄
めていました。背丈は五尺に足りない細そりした身体でした。崔之庚は家庭の宴席で酒の
興に乗ると、この夫人を椅子に坐らしたまま軽々と持ち上げて、客たちの間を運び廻り、....