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「興味〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

興味の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
としたことだか知れなかった。この過去はいつか彼女の心に他人の苦痛を享楽する病的な興味を植えつけていた。彼女は堀越家へはいって来た時、腰ぬけのお鳥が便をする度に手....
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
。私が再び頷《うなず》きながら、この築地《つきじ》居留地の図は、独り銅版画として興味があるばかりでなく、牡丹《ぼたん》に唐獅子《からじし》の絵を描いた相乗《あい....
神神の微笑」より 著者:芥川竜之介
ょいとの間《あいだ》、そう云う気もちに励まされながら、この怪しい幻の変化に、やや興味のある目を注いだ。 沈黙はしばらく破れなかった。が、たちまち鶏の群《むれ》....
河童」より 著者:芥川竜之介
そうです。僕はクラバックの音楽はもちろん、そのまた余技の抒情《じょじょう》詩にも興味を持っていましたから、大きい弓なりのピアノの音に熱心に耳を傾けていました。ト....
」より 著者:芥川竜之介
と会う度に必ず彼の噂《うわさ》をした。Kも、――Kは彼に友情よりもほとんど科学的興味に近いある興味を感じていた。 「あいつはどう考えても、永遠に子供でいるやつだ....
彼 第二」より 著者:芥川竜之介
ない姿だった。僕は熱帯植物の中からしっきりなしに吹きつけて来るジャッズにはかなり興味を感じた。しかし勿論幸福らしい老人などには興味を感じなかった。 「あの爺さん....
奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
《うなず》いたばかりだった。それは勿論どんな画でも、幻燈が珍しい彼女にとっては、興味があったのに違いなかった。しかしそのほかにも画面の景色は、――雪の積った城楼....
温泉だより」より 著者:芥川竜之介
に半之丞の話をしましたから、そのことをちょっとつけ加えましょう。もっともこの話に興味を持っていたのはわたしよりもむしろ「な」の字さんです。「な」の字さんはカメラ....
或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
注意を惹かなかったらしい。いや、人の好い藤左衛門の如きは、彼自身にとってこの話が興味あるように、内蔵助にとっても興味があるものと確信して疑わなかったのであろう。....
海のほとり」より 著者:芥川竜之介
好意を持ち悪《にく》かった。もう一人の少女にも、――Mはもう一人の少女には比較的興味を感じていた。のみならず「君は『ジンゲジ』にしろよ。僕はあいつにするから」な....
江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
批評家に欠乏している強味なのだ。 最後に創作家としての江口は、大体として人間的興味を中心とした、心理よりも寧ろ事件を描く傾向があるようだ。「馬丁」や「赤い矢帆....
「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
。しかしわたしはそれらの背後に、もう一つ、――いや、それよりも遥かに意味の深い、興味のある特色を指摘したい。その特色とは何であるか? それは道徳的意識に根ざした....
ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
にその男が弾をこめたピストルを傍らに置いて書き綴った手記である。私はこれを極めて興味あるものだと思う。絶望の果てに決行されるこうした行為の裏面に、世間の人が極っ....
初雪」より 著者:秋田滋
節によって、卵の値段には幾サンチームかの上り下りがある。彼女にはその卵の値段にも興味がもてるものだと云うことが解った。 夏だったので、彼女はよく野良へ行って、....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
には老婦人だけ来るのもある。自働車で来るのが多いという有様で、上流の紳士に科学の興味があるのは喜ばしいことではあるが、昔のファラデーを想い起すというような小僧や....