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舌尖
「舌尖〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
舌尖の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富士」より 著者:岡本かの子
て空間を阻み星が燦めきあえぬ部分こそ夜眠の福慈岳の姿である。頂の煙のみ覚めてその
舌尖は淡く星の数十粒を舐《ねぶ》っている。 「わたくしが」 と福慈の女神は静に....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
ゃ佳いのが居ると云ったっけが、」 「じゃあその教頭、媒酌人も遣るんだな。」 と
舌尖三分で切附けたが、一向に感じないで、 「遣るさ。そのかわり待合や、何かじゃ、....
「金魚撩乱」より 著者:岡本かの子
らだけは上顎の奥に貼りついて顎裏のぴよぴよする柔いところと一重になってしまって、
舌尖で扱いても指先きを突き込んでも除かれなかった。復一はあわてるほど、咽喉に貼り....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
焔となっている。 まっ黒な煙の中に、ピラピラ、ピラピラ……と、青い火、赤い火の
舌尖が、うす気味悪く舐めずりだした。 「お嬢様! お綱さん! 早くどこからか逃げ....
「三国志」より 著者:吉川英治
賜わるか」 董承がいうと馬騰は、ためらいなく自分の指を口中に突っこんだ。そして
舌尖に血をながし、直ちに血判して、 「もし、この都の内で、曹操に対し、あなたが大....