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「舌足らず〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

舌足らずの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
土曜夫人」より 著者:織田作之助
にさせる所が京吉の徳であった。凄く大人っぽいかと思うと、まるきりテニヲハの抜けた舌足らずの喋り方をしたりする所が、女たちに気を許させるのであろう。自意識のあるも....
廃墟から」より 著者:原民喜
もあの惨禍の中心にあった。そこには私の顔を見憶《みおぼ》えてしまった色の浅黒い、舌足らずでものを云う、しかし、賢そうな少女がいた。彼女も恐らく助かってはいないで....
浮雲」より 著者:二葉亭四迷
》の生えた陳奮翰《ちんぷんかん》の四角張りたるに頬返《ほおがえ》しを附けかね又は舌足らずの物言《ものいい》を学びて口に涎《よだれ》を流すは拙《つたな》しこれはど....
断層顔」より 著者:海野十三
だろう」 「抹消、すなわち読まなくていい文字だ」 「だってこれを読まないと文章が舌足らずだぜ」 「文芸作品じゃないからそれでもよかろう」 「記録文学の名手が、こ....
討論に即しての感想」より 著者:宮本百合子
りました。わたしの理解するところでは、小林多喜二的身がまえというどちらかというと舌足らずな表現は、作家小林多喜二のあの精力的な、多面的な活動意慾と、解放運動の刻....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
と思います。厳密に考えてみると、少なからぬ人たちが、不便な事情というもののために舌足らずにならざるを得ないということを自分に許すことから、(云いかたがまわりくど....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
いただの語学者であったから、飜訳文なるものは大抵ゴツゴツした漢文|崩しやあるいは舌足らずの直訳やあるいは半熟の馬琴調であって、西文の面影を偲ぶに足らないは魯か邦....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
いろの呼び方が始まった。人が他人の妻をオカカだのオッカアだのと謂うのは、畢竟この舌足らずの音をまた真似したので、カカは決してハハの転訛ではないのである。 この....