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「船小屋〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

船小屋の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
死の快走船」より 著者:大阪圭吉
いた。 キャプテン深谷氏のヨット、白鮫号は、まだ檣柱も帆布も取りつけたままで、船小屋の横の黒い岩の上に横たえてあった。最新式のマルコニー・スループ型で、全長約....
八人みさきの話」より 著者:田中貢太郎
中で村の人がしょうがさまと云っているその次郎兵衛の墓を見た。 渡守の常七は、渡船小屋のなかで火を焚きながら草鞋を造っていた。静な晩で、小屋の前を流れている仁淀....
田舎教師」より 著者:田山花袋
の草むらの中にはキリギリスが鳴いていた。 土手にはところどころ松原があったり渡船小屋があったり楢林があったり藁葺の百姓家が見えたりした。渡し船にはここらによく....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
けみち》を桂川の岸へと下りて行きます。 しばらくしてこの馬子は、桂川の岸にある船小屋のところまで来ました。そこで振返ってお松の面を見て莞爾《にっこり》と笑いま....
恐竜島」より 著者:海野十三
わぬ洋風の小屋があった。 それは造船所であった。いや、おそまつなものだから、造船小屋といった方がいいであろう。 戸は、あけはなしになっていた。 三人が中へ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
支那料理のほかに、多少西洋料理の心得もあります――朝餉《あさげ》の膳に向うと、造船小屋の方でしきりに犬の吠える声。造船小屋には常に二頭の犬を飼って置いて、駒井は....
」より 著者:森鴎外
った。 八月になって、司令部のものもてんでに休暇を取る。師団長は家族を連れて、船小屋の温泉へ立たれた。石田は纏まった休暇を貰わずに、隔日に休むことにしている。....
生前身後の事」より 著者:中里介山
いうことになった、しかもその二幕も間《あい》の山《やま》だの大湊《おおみなと》の船小屋だのいい処は除いて久能山と徳間峠しか出せないことになったから、ほんのお景物....
大岡越前」より 著者:吉川英治
と、抜けられないか」 「待ってくださる?」 「うん。どこにいよう」 「いつもの、船小屋は」 「じゃあ、そこにおるぞ」 左右太は、先に、遠くもない河岸ぷちの――....