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「艤装〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

艤装の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
冬の蠅」より 著者:梶井基次郎
立ち上がったとき、私はあたりにまだ光があったときとはまったく異った感情で私自身を艤装《ぎそう》していた。 私は山の凍てついた空気のなかを暗《やみ》をわけて歩き....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
流する事又十数日、遂に或る天気晴朗な払暁に到って、遥か東の方の水平線上に美々しく艤装した大船が、旗差物を旭に輝やかしつつ南下して行くのを発見した。そこで息も絶え....
北氷洋の氷の割れる音」より 著者:寺田寅彦
シベリアいったいの地図を作る事になっている。なおそのほかに探険船シビリアコフ号を艤装して途中でいろいろの観測研究をすると同時にただひと夏に北氷洋を乗り切るという....
恐竜島」より 著者:海野十三
たりすれは、木ネジの方が折れてはなれてしまったことであろうが、その船は、ちゃちな艤装《ぎそう》のために、鉄材と扉の間にすきが出来、厚さ三四センチのうすい板の柱の....
浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
られたりして、飛行島の内臓や手足ができてゆく。その後で、さらに飾りつけそのほかの艤装がついて完成するのであった。 工事に従っているのは、前にものべたように英国....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
。「もし君の今言ったような手掛りがあるとすれば、私はブリストルの波止場で船を一艘艤装して、君やこのホーキンズを一緒につれて行って、たとい一年かかってもその宝を探....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
である。 オリオン号は造船|工廠《こうしょう》の近くに停泊していた。そしてなお艤装《ぎそう》したまま修繕されていた。船体は右舷では少しも損んでいなかった。しか....
昭和遊撃隊」より 著者:平田晋策
い。『三隈』がいない。『吉野』『千種』の姿も見えない! かれ等はもう、すっかり艤装《ぎそう》を終って、造船工場の手を離れ、呉にも、神戸にも、横須賀にも、長崎に....
瘠我慢の説」より 著者:木村芥舟
よそ六七年、学生の伎倆も略熟したるに付き、幕議、遠洋の渡航を試んとて軍艦咸臨丸を艤装し、摂津守を総督に任じて随行には勝麟太郎(今の勝|安芳)以下長崎|伝習生を以....
黒船前後」より 著者:服部之総
って総重量は軽いことがわかった。 当時の技術をもってして鉄造船の場合船体および艤装《ぎそう》を合わせて重量は排水トン数の三十パーセントで済んだが、木造船の場合....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
引上げの御用に取り混んでおります。御渡海のお座船、卍丸も、きょう安治川へ入って、艤装いやら何かの手入れにかかりはじめました。とり急ぎお答えまで。お江戸の吉報、待....
私本太平記」より 著者:吉川英治
をきめ、全軍へ向って東上の令を出した。 四月末であり、舟艇、戦艦、すべて軍船の艤装をした大小五百余|艘の船影は、その日、府中|豊浦の海を出て行った。 これが....