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艮
「艮〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
艮の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「さようなら」より 著者:田中英光
国の処女妻。瓦砕を玉砕と錯覚した今度の戦いの無数の犠牲者。或いは桜田烈士、中岡|
艮一《こんいち》、甘粕大尉、五・一五や二・二六事件の所謂《いわゆる》、志士たち。....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
ゆべき薬を様々にして食はすれば、同じく喰ふ真似して食はず。人の立ち去りたる隙に、
艮方に向ひて、我山の三宝助け給へと、手を摺りて祈請し給ふに、大なる犬一匹出で来て....
「天主閣の音」より 著者:国枝史郎
真相応大吉相の図説に、寸分隙無く叶っている。右に道路、左に小川、南に池、北に丘、
艮の方角に槐樹のあるのは、悪気不浄を払うためらしい。青々とした竹林が、屋敷の四方....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
八十余の婆語りしに、世には馬という獣ありと聞けり、生前一度馬を見て死にたしと(『
艮斎間話《ごんさいかんわ》』上)。二十余年前まで但馬《たじま》因幡《いなば》地方....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
、客怪は坤河《こんが》の鯰《なまず》、乾野の馬頭、辰巳《たつみ》の方の三足の蛙、
艮山《ごんざん》の朽木とその名を解いて本性を知り、ことごとく棒で打ち砕いて妖怪を....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
中が、わざわざ出て来て注意をした。 「あれ、あすこですわ。」と玉野が指す、大池を
艮の方へ寄る処に、板を浮かせて、小さな御幣が立っていた。真中の築洲に鶴ケ島という....
「連環記」より 著者:幸田露伴
、それが今存している池亭記である。記には先ず京都東西の盛衰を叙して、四条以北、乾
艮二方の繁栄は到底自分等の居を営むを許さざるを述べ、六条以北、窮僻の地に、十有余....
「鵞湖仙人」より 著者:国枝史郎
……真南に流水真西に砂道。……高名栄誉に達するの姿だ。……坤巽に竹林家を守り、乾
艮に岡山屋敷に備う。これ陰陽和合の証だ。……ひとつ間取りを見てやろう」 で、正....
「雪の宿り」より 著者:神西清
三日の夜|亥の刻ごろ、その大いさ七八|尺もあろうかと見える赤い光り物が、坤方より
艮方へ、風雷のように飛び渡って、虚空は鳴動、地軸も揺るがんばかりの凄まじさでござ....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
春とはほんの名ばかり、筑波《つくば》から来る名代の空《から》ッ風が、夕方になると
艮《うしとら》へまわり、梢《こずえ》おろしに枯葉を巻き土煙《つちけむり》をあげ、....
「日記」より 著者:宮本百合子
賢く深刻になるべき心持を要する時代と思う。撃ったものは、本当の思想は持たない中岡
艮一式の若者ではないのか。そうだろう。そうだろうときめて片をつけるのはやさしいが....
「老狸伝」より 著者:佐藤垢石
いま茂林寺のある堀江の地へ入ったのである。見ると、なるほど館林よりも景勝の地だ。
艮の方角には池があり、あたり樹林が茂って、寺を建て永く御仏に仕えるには、まことに....
「本朝変態葬礼史」より 著者:中山太郎
『三日あとに人質に取られて、宿貸すことは出来申さぬ』と答うれば、又弓持、『然らば
艮鬼門《うしとらきもん》の方へ、世直り中直りの弓を引く』と言いつつ矢を番い、家の....