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良俗
「良俗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
良俗の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
から、右門はやおらことばを改めると、おごそかに申し渡しました。 「七郎兵衛の罪は
良俗を乱し、美風を損じたる点において軽からざるものがあるが、右門特別の慈悲により....
「霊感!」より 著者:夢野久作
この頃の新聞というものは、社会の腐敗堕落ばかりを報道しておりますので、古来の美風
良俗が地を払って行くような感じを毎日受けさせられるのが不愉快ですからね。思い切っ....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
単純なものであった。 維新後、西洋崇拝の弊風が天下を吹きめぐって我国固有の美風
良俗が地を払って行く中に毅然として能楽の師家たる職分を守り、生涯を貫いて倦まず。....
「矛盾の一形態としての諸文化組織」より 著者:宮本百合子
「文芸委員会」の委員であった諸氏の内には、もとより混り気のない心持で、日本の美風
良俗をいかがわしい自然主義の傾向から守ろうと思って参加していた人達もあったであろ....
「結婚論の性格」より 著者:宮本百合子
ロッパ大戦前のフランスの中流生活の常套の中で、俗っぽく偽善的な父親が強いている「
良俗」に反抗し、自分の独立と自由とを主張しようとして、女性だけに可能な出産という....
「未開の花」より 著者:宮本百合子
描いたジュネヴィエヴという十八歳の娘は、(未完の告白)平俗偽善な小市民的父親の「
良俗」に反抗し、抗議せずにいられない情熱から、自分の独立を、自分の不服従を、女性....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
て、客観化されて現われて来たと見て好くはないだろうか。――かつて新聞記者は社会の
良俗からは除外されていたので有名だった。それが又彼等の偽善的な誇りでもあった。実....
「風俗時評」より 著者:豊島与志雄
A 神社参拝は、
良俗の一つとなっている。明治神宮や靖国神社など、国家的な国民的な神社へ、祈誓のた....
「恋愛論」より 著者:坂口安吾
である。しかし、それは作家の側からのいい分であり、常識の側からいえば、文学は常に
良俗に反するものだ、ということになる。 恋愛は人間永遠の問題だ。人間ある限り、....
「戦後新人論」より 著者:坂口安吾
人が天分に生きることは、罪悪視されていた。つまり、すべて冒険心というものが、醇風
良俗に容れられず、日本人の正しい生き方は、小ヂンマリと月給を貰い、平々凡々に死ぬ....
「安吾巷談」より 著者:坂口安吾
ーでのんでいるから、バーのマダムや姐さん方は正義派で、お客をまもってくれるという
良俗があり、新宿で本当にタカラれたこともなく、血の雨を降らしたこともない。新宿の....
「土の中からの話」より 著者:坂口安吾
し真とし美とし、これを改良することを不善とする。改良の精神自体を不善|不逞にして
良俗に反するものと反感をいだく始末なのである。 大化改新のとき農民全部に口分田....
「三国志」より 著者:吉川英治
、楼桑村に永らく住む百姓の劉玄徳という者ですが、かねて、蟠桃河の上流の村に、醇風
良俗の桃源があると聞きました。おそらく先生の高風に化されたものでありましょう。な....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
るまいことか、むくつけき、いか物を露出して、村嬢田婦を追いまわすなど、山村の純風
良俗を紊し、それをまた、ぼくらで追っかけ追ン廻して、なだめるなど、手を焼かせられ....