色めく[語句情報] » 色めく

「色めく〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

色めくの前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
南地心中」より 著者:泉鏡花
幽に脈を打つ。その二の腕、顔、襟、頸、膚に白い処は云うまでもない、袖、褄の、艶に色めく姿、爪尖まで、――さながら、細い黒髪の毛筋をもって、線を引いて、描き取った....
薄紅梅」より 著者:泉鏡花
りと軟い。……その癖半襟を、頤で圧すばかり包ましく、胸の紐の結びめの深い陰から、色めく浅黄の背負上が流れたようにこぼれている。解けば濡れますが、はい、身はかたく....
露肆」より 著者:泉鏡花
、ト乳の上へしょんぼりと捲き込んだ袂の下に、利休形の煙草入の、裏の緋塩瀬ばかりが色めく、がそれも褪せた。 生際の曇った影が、瞼へ映して、面長なが、さして瘠せて....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
綺麗な娘を乗せた俥を見なかったかと訊く。それなら新庄の辺で追い越したという。皆が色めく。暫くして俥のわだちの山にこだまする音が聞えて来る。(当時はゴム輪はなかっ....
予言」より 著者:久生十蘭
がら椅子に押しつけると、安部の手をひっぱったり、しなだれかかったりして、しきりに色めくのだが、安部はすうっとした恰好で椅子に掛け、飲むでもなく飲まぬでもなく、ゆ....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
鷺の羽の飾をなんにしよう。 あのダクチレや蟻なんぞの隠れるのを見い。 もう全軍が色めく。逃げる。瓦解する。 アナクサゴラス (間を置きて、荘重に。) ....