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色子
「色子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
色子の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
夫座の持主 楽屋頭取 楽屋番 二、三人 その他大勢の若衆形、
色子など 宗清の女中大勢 宗清の女房お梶 四十に近き美しき女房 その....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
が射しかける午少し前の刻限になると、丁字風呂の裏門からすっと中に消え込む十八九の
色子がある。 曙染の小袖に、細身の大小をさし、髪はたぶさに結い、前髪にはむらさ....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
、かあーと、全身の血が逆流するのを覚えるのだった。
――さては、ひとを河原者、
色子《いろこ》あがり同然とあなどって、婦女子の、弄《もてあそ》びもの、つれづれの....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
凶終するよう論ずるは、性慾顛倒の不男《ぶおとこ》や、靨《えくぼ》を売って活計する
色子野郎ばかりに眼を曝《さら》した僻論《へきろん》じゃ。この事は英国の詩人シモン....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
よ》りに、葭町、堺町、葺屋《ふきや》町側に三座の櫓《やぐら》があり、かげま茶屋、
色子《いろこ》、比丘尼《びくに》が繁昌《はんじょう》した。今では反対の側の住吉町....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
さきかんえん》の『本草図譜』にもその図を載せ、「六七月に瓜熟す皮深緑肉白色※紅赤
色子は黒色なり此物尋常の西瓜なり」と書いてある。しかしこの時分でも西瓜の変わり品....
「藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
通、道ならぬ恋をした覚はさらさらなかったのである。元より、歌舞伎役者の常として、
色子として舞台を踏んだ十二三の頃から、数多くの色々の色情生活を閲している。四十を....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
口に五井屋《ごいや》と記《しる》して大振袖《おおふりそで》に駒下駄《こまげた》の
色子《いろこ》過ぎ行くさまを描きしは蔭間茶屋《かげまぢゃや》なるべきか。 四 ....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
て見送りながら、そこでさまざまな風評が立つ。 どこかしらのお大尽が、京の芸妓や
色子をこぞッて、琵琶湖へ涼みに出かけるのだろう。いやいや、お大尽様というものは昔....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
に除かれた恐怖と緊張が、反対なおかしさをつきあげた。 「おい、おめえは、蔭間屋の
色子じゃねえのか。身装で分らあ、蔭間だろう、おめえは」 「はい、左様でございます....