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芝公園
「芝公園〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
芝公園の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
、言葉が第一争われぬそうである。 記者が在京中のぞいて見たのは、日比谷と上野と
芝公園のバラックだけであったが、こんな話を聴いたあとで見に行っただけに、バラック....
「正義と微笑」より 著者:太宰治
出ていた。僕は大正の生れだから、明治の雰囲気など、知る由もないが、でも上野公園や
芝公園を歩いていると、ふいと感ずる郷愁のようなもの、あれが、きっと明治の匂いだろ....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
、然りただそれこれを愛する、余には深い意味も何もあったものではない。 蓮はなお
芝公園にも浅草公園にもある、されど最も憾むべきはお濠の中なるがあとなくなったこと....
「火星兵団」より 著者:海野十三
、手荒いことはしたくないからなあ」
そう言って丸木は、スピードをさらにあげて、
芝公園の森の中に自動車を乗入れた。
芝公園の森の中にとびこんだ自動車は、小石を....
「北村透谷の短き一生」より 著者:島崎藤村
き取ったら、子供があるんではなかった」と私に話して、笑った事があった。北村君は又
芝公園へ移ったが、其処は紅葉館の裏手に方る処で、土地が高く樹木が欝蒼とした具合が....
「暗夜の格闘」より 著者:小酒井不木
いるかもしれん」 木村さんの顔に、はじめて安心の色が浮かびました。 自動車が
芝公園にさしかかったとき、木村さんは俊夫君に向かって尋ねました。 「俊夫さんは、....
「増上寺物語」より 著者:佐藤垢石
にきた仏蘭西の一画家が、東京の都会美には何処となく植民地の匂いがある。ところが、
芝公園に遊んではじめて東京の姿をみた。と評したことがあった。それは公園の中心に、....
「食堂」より 著者:島崎藤村
。そしてあの暗い樹のかげで一夜を明そうとした頃は、小竹の店も焼け落ちてしまった。
芝公園の方にある休茶屋が、ともかくも一時この人達の避難する場所にあてられた。その....
「丸の内」より 著者:高浜虚子
る男女のそわそわしている状態は、鎌倉、横須賀辺に比べて更に甚だしかった。それから
芝公園に入った時避難民の群衆に驚かされて、公園を抜けてから、道の両側の焼尽された....
「犬神」より 著者:小酒井不木
く、今にも何だか恐ろしい目に逢いそうな気がした。 ある日私が会社の帰りがけに、
芝公園を散歩しながら帰って来ると、どこからともなく一疋の白犬が血相かえて駆け寄っ....
「少年の食物」より 著者:木村荘八
、そこで遊んだことがあります。 海や山は私は殆ど中学へ行く迄知りませんでした。
芝公園へ行くと深山へ入ったようの気がしたものです。大てい家にばかりいて、絵は初め....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
に狩り出されたらしかった。その第一回は二十八年二月はじめの月の明るい夜で、場所は
芝公園の紅葉館であった。 定刻までに顔ぶれは揃って、長田君が如才なく席上の斡旋....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
団十郎のために筆を執れり。 ○坪内博士を会頭としたる文芸協会は、二月十七日の夜、
芝公園の紅葉館において第一回の試演を催す。土肥春曙、東儀鉄笛、水口薇陽ら出演。狂....
「料理一夕話」より 著者:北大路魯山人
東大地震、僕は地震で美味いものを封じられてしまった人々のためにと、本気になって、
芝公園によしず張りの小さい「花の茶屋」という料亭を造った。「花の茶屋」がまた当た....
「芝、麻布」より 著者:小山内薫
停留場から細道を曲がりくねってはいる一区域である。昔は小芝居などもあったらしく、
芝公園の山の上から、幟なども見えたらしい。 私の住んでいた頃は、お妾さんや女優....