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芭蕉庵
「芭蕉庵〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
芭蕉庵の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「初蛙」より 著者:薄田泣菫
悪いアリストファネスが見ていようと、怠け者の小野道風が立っていようと、貧乏詩人の
芭蕉庵の主人が聞いていようと、そんな事には少しの頓着もなく、素っ裸の濡れ身のまま....
「柿の種」より 著者:寺田寅彦
でいる。 清洲橋の近くの一銭蒸汽の待合所を目当てに河岸を歩いていたら意外な所に
芭蕉庵旧跡と称する小祠に行き当たった。そうしてこの偶然の発見のおかげで自分の今ま....
「芭蕉について」より 著者:宮本百合子
の柱に米が二升四合も入るぐらいの瓢《ひさご》をかけ、三方水で囲まれた粗末な小屋に
芭蕉庵と名づけ嵐雪などと男世帯をもった三十七歳の桃青の心の裡は、なかなかの物すさ....
「郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
べきである。 冬近し時雨《しぐれ》の雲も此所《ここ》よりぞ 洛東《らくとう》に
芭蕉庵を訪ねた時の句である。蕪村は芭蕉を崇拝し、自分の墓地さえも芭蕉の墓と並べさ....
「俳人蕪村」より 著者:正岡子規
若楓《わかかへで》 柚《ゆ》の花や善き酒蔵す塀《へい》の内 耳目肺腸こゝに玉巻く
芭蕉庵 採蓴をうたふ彦根の※夫かな 鬼貫《おにつら》や新酒の中の貧に処す 月天心....
「深川の散歩」より 著者:永井荷風
つもの如く中洲の岸から清洲橋を渡りかけた時、向に見える万年橋のほとりには、かつて
芭蕉庵の古址《こし》と、柾木稲荷《まっさきいなり》の社《やしろ》とが残っていたが....