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花橘
「花橘〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
花橘の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
さる事が御出来なさるように相成りました。その思いもよらない事と申しますのは、もう
花橘《はなたちばな》の※《におい》と時鳥《ほととぎす》の声とが雨もよいの空を想《....
「源氏物語」より 著者:紫式部
《いなか》らしい卯《う》の花垣《はながき》などがわざと作られていた。昔の思われる
花橘《はなたちばな》、撫子《なでしこ》、薔薇《そうび》、木丹《くたに》などの草木....
「源氏物語」より 著者:紫式部
われた。さっと御簾を透かして吹く風に、花の香と客の貴人のにおいの混じって立つのも
花橘ではないが昔恋しい心を誘った。つれづれな生活の慰めにも人生の悲しみを紛らわす....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
やし恋ひても死なむ誰が名ならめや」(巻十二・二八七三)、「白玉を包みてやらば菖蒲
花橘にあへも貫くがね」(巻十八・四一〇二)等の例がある。なお笠金村が塩津山で作っ....
「艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
小咄の落ちのあとへも、間髪をいれず華やかに囃子で捲し立てるのであるが、故立花家|
花橘《かきつ》が、あるレコードへこの「猫」三題を吹き込んだ時には、股間を見上げて....
「随筆 寄席風俗」より 著者:正岡容
でさえもすでに古びた、金字で芸名が書かれてあった。一奴は、今、大阪にいる立花家|
花橘《かきつ》。あれも私は、忘れかねる(ついでに言うが、路地を踏んでゆく寄席の味....
「わが寄席青春録」より 著者:正岡容
時古靭太夫)、観世左近、清元延寿太夫、吉住小三郎、関屋敏子、先代桂春團治、立花家
花橘などがその代表的な専属芸術家で、かの「道頓堀行進曲」以来今日の流行歌や歌謡曲....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
《いわお》に遊ぶ亀蔵《かめぞう》せんべい」は御伽羅《おんきゃら》の油《あぶら》「
花橘《はなたちばな》の香《か》につれ」て繁昌《はんじょう》する永斎堂《えいさいど....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
らに嵐ぞかすむ関の杉村 み吉野のたかねの桜ちりにけりあらしも白き春の曙 雨そゝぐ
花橘に風すぎて山ほとゝぎす雲に鳴くなり これは絵画的といっても、水墨画や鉛筆画の....
「古事記」より 著者:太安万侶
《のびる》摘《つ》みに 蒜《ひる》摘《つ》みにわたしの行く道の 香《こう》ばしい
花橘《はなたちばな》の樹、 上の枝は鳥がいて枯らし 下の枝は人が取つて枯らし、 ....