芳草[語句情報] » 芳草

「芳草〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

芳草の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
う》の崔※《さいこう》の詩に「晴川歴歴《せいせんれきれき》漢陽樹《かんようじゅ》芳草萋萋《ほうそうせいせい》鸚鵡洲《おうむしゅう》」と歌われたことのある風景です....
外科室」より 著者:泉鏡花
る植物園に散策しつ。五月五日|躑躅《つつじ》の花盛んなりし。渠とともに手を携え、芳草の間を出つ、入りつ、園内の公園なる池を繞《めぐ》りて、咲き揃《そろ》いたる藤....
勲章を貰う話」より 著者:菊池寛
い力が、砲弾に砕《くだ》かれた塹壕《ざんごう》の、ベトンとベトンの割れ目から緑の芳草《ほうそう》となって萌え始めた。砲弾に頂《いただき》を削り去られた樺《かば》....
草枕」より 著者:夏目漱石
少しずつ動くようになるのに勢を得て、かれこれ二三十分したら、 青春二三月。愁随芳草長。閑花落空庭。素琴横虚堂。※蛸掛不動。篆煙繞竹梁。 と云う六句だけ出来た....
竹青」より 著者:太宰治
底に静かに沈んで眠っているのが見えて来た。近づくにつれて、晴川歴々たり漢陽の樹、芳草|萋々たり鸚鵡の洲、対岸には黄鶴楼の聳えるあり、長江をへだてて晴川閣と何事か....
高島異誌」より 著者:国枝史郎
天地に出づ。天蒼々と快く晴れ、春日猗々として風暖く、河辺、山傍、又田野には、奇花芳草欝乎として開き、風景秀麗画図の如し。行く行く一座の高楼を見る。巍々たる楼門、....
般若心経講義」より 著者:高神覚昇
存じます。 「林を出て還ってまた林中に入る。便ち是れ娑羅仏廟の東、獅子吼ゆる時|芳草緑、象王|廻る処落花|紅なりし」 と仏国禅師は、善財の求道の旅の二人によっ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ずアジア大陸諸国で、支那の『神農本草』既に香剤を収めた事多く、『詩経』『離騒』に芳草しばしば見え、返魂《はんごん》招仙に名香を焼《た》く記事を絶えず。一七八一年....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
イリョウコウ》である。李時珍《りじちん》がその著『本草綱目《ほんぞうこうもく》』芳草類なる薫草の条下で述べるところによれば「古ヘハ香草ヲ焼テ以テ神ヲ降ス、故ニ薫....
郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
長柄川《ながらがわ》 ○春風や堤《つつみ》長うして家遠し ○堤ヨリ下《おり》テ摘芳草《ほうそうをつめば》 荊与棘塞路《けいときょくみちをふさぐ》 荊棘何妬情《....
俳人蕪村」より 著者:正岡子規
やぶ入や浪花《なには》を出て長柄川《ながらがは》 春風や堤長うして家遠し 堤下摘芳草《ていかはうさうをつむ》 荊与棘塞路《けいときょくとみちをふさぐ》 荊棘何....
父の墓」より 著者:岡本綺堂
か、子を失えるか、誠にうき世は一人のうき世ならず、家々の涙を運ぶこの青山の墓地、芳草年々緑なる春ごとに、われも人も尽きぬ涙を墓前に灑ぐべきか。噫。....
日和下駄」より 著者:永井荷風
きえん》 春雨《しゅんう》の裏《うち》。〕」あるいはまた、「煬帝春游古城在。壊宮芳草満人家。〔煬帝《ようだい》の春游《しゅんゆう》せる古城《こじょう》在《あ》り....