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「苗裔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

苗裔の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
僕の昔」より 著者:夏目漱石
くした僕の故家《いえ》があった。もう今は無くなったかもしれぬ。僕の家は武田信玄の苗裔《いえすじ》だぜ。えらいだろう。ところが一つえらくないことがあるんだ。何でも....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
。 大抵伝記はその人の死を以て終るを例とする。しかし古人を景仰するものは、その苗裔がどうなったかということを問わずにはいられない。そこでわたくしは既に抽斎の生....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
太守、島津|修理太夫《しゅりだいふ》義久と申し奉るは、うやうやしくも清和天皇の御苗裔《ごびょうえい》、鎌倉右大将征夷大将軍源頼朝公の御子、左衛門尉《さえもんのじ....
偸桃」より 著者:田中貢太郎
後に聞くと白蓮教の者はこの術をするということであったが、ついすると彼の男は、その苗裔かも解らない。....
丹下左膳」より 著者:林不忘
を信仰し、晩年|法体《ほったい》してこの辺に住まっていたもので、別当国蔵院はその苗裔《びょうえい》であるといわれる。 早くからこの古社に眼をつけたのがくしまき....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
ットにマホメット教があることで、その信者はシナ人と往古カシミールから移住した者の苗裔とであります。ラサ、シカチェを集めておよそ三百人もございましょう。このマホメ....
西航日録」より 著者:井上円了
がやく天ツ日の、照す所は皆我地、狭き国にて眠るより、出でゝ働け四千万、大和人種の苗裔が、五大洲に満ちてこそ、皇ら御国の御威光も、高く揚りて忠孝の、名実共に行はれ....
三国志」より 著者:吉川英治
は、破れ床に平伏して、 「お恥かしい次第ですが、祖先は漢家のながれをくみ、劉氏の苗裔で、自分は劉安と申すものでございます」と、答えた。 その晩、劉安は肉を煮て....
三国志」より 著者:吉川英治
は山のごとく積み、精兵数十万と聞く。ことに劉表は漢室の宗親でもあるから、同じ漢の苗裔たる自分とは遠縁の間がらでもあるが……たえて音信を交わしたこともないのに、急....