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「若しかしたら〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

若しかしたらの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
あめんちあ」より 著者:富ノ沢麟太郎
なかった。そうなふうにこだわって行く彼であったから、その金の問題にしたところで、若しかしたら置き忘れたのであるかも知れないと、考えながらもそんな途方もないところ....
伊太利亜の古陶」より 著者:宮本百合子
談にしようとなさる! だから皆よい機会を失ってしまうのですよ。――高畠夫人がね、若しかしたら沼津の土地を無代で分けて下さっても好いお気持らしいですよ」 「へえ。....
ズラかった信吉」より 著者:宮本百合子
を下りかけて、彼女は、 「ああ、ちょっと」 と信吉を呼んだ。 「お前さんの室主は若しかしたら数ヵ月帰って来まいから、室代は直接住宅管理部へ払って下さい」 「――....
猫車」より 著者:宮本百合子
が洋楽を好かないのを、お縫はずっと只頑固なのかと思ってもいたし、少し意地わるく、若しかしたらわざと猫をかぶっているのかしらとも思わないでもなかった。兵隊に行って....
火のついた踵」より 著者:宮本百合子
ら――そういう胸のわくわくするような心持は、恋人同志の時代のものじゃあなくって?若しかしたら(笑う)恋人前期よ。恋人だって、お互のほんとの愛がわかり、信じられた....
プロレタリア婦人作家と文化活動の問題」より 著者:宮本百合子
人作家を見つけ出そうと焦っている。 紡績工場に働いている若い婦人労働者の中に、若しかしたら、面白いプロレタリア詩をつくる婦人はいないだろうか、とは考慮されてい....
田端の坂」より 著者:宮本百合子
した。また俥にのって私は帰って来たきり、手紙も出さず、再び訪ねる機会もなかった。若しかしたら、芥川さんは最後まで、私のこの訪問を御存じなかったかもしれません。会....
菜穂子」より 著者:堀辰雄
ら、毎号私のところにも送ってきてある筈だが、この頃手にもとらずに放ってあるので、若しかしたら私の知らぬ間に、兄さんはともかく、お前はもうその詩を読んでいるかも知....
楡の家」より 著者:堀辰雄
ら、毎号私のところにも送ってきてある筈だが、この頃手にもとらずに放ってあるので、若しかしたら私の知らぬ間に、兄さんはともかく、お前はもうその詩を読んでいるかも知....
お久美さんと其の周囲」より 著者:宮本百合子
哀れな暮しをさせられて来たお久美さんは自分の倍も倍もどうか有りそうなものだのに「若しかしたらそれを感じない程に荒んだ気持になって居るのでは有るまいか」と云う歎か....
日記・書簡」より 著者:宮本百合子
日。 〔欄外に〕 ○デーニギ 電報が来るまで待って居てよろしい? 私銀行へ若しかしたら行きません。 ○リリオム いいでしょう? ○新興芸術では、チェッコ....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
昨今又違った形で神経疲労が出ていて、三四日前に夜一寸芸当を演じたりしましたから、若しかしたらもう少し鎮静してからの方がいいかも知れませんが、今日の内に両方へ電話....
痀女抄録」より 著者:矢田津世子
てこう言い出すので、帰りかけていたものまでが惹かれてまた腰をおろしてしまう。 「若しかしたら、あたし、神さまの継っ子かもしれなくってよ。大きな荷物をおんぶさせら....
女心拾遺」より 著者:矢田津世子
生き甲斐を感じてきた老夫人は、それだけに、慶太郎の裡に良人を見た時には動揺した。若しかしたら、慶太郎は自分と結ばれているよりは、より根深く良人と結ばれていはしな....