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若紫
「若紫〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
若紫の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「細木香以」より 著者:森鴎外
遊に慣れたものは燈燭を列ねた筵席の趣味を忘るることを得ない。次の相手は同じ玉屋の
若紫であった。 ある日香以は松本交山を深川富が岡|八幡宮の境内に訪うて、交山が....
「源氏物語」より 著者:紫式部
なるだろうと源氏は思った。雛《ひな》なども屋根のある家などもたくさんに作らせて、
若紫の女王と遊ぶことは源氏の物思いを紛らすのに最もよい方法のようだった。 大納....
「源氏物語」より 著者:紫式部
と思った。この行幸準備の用が少なくなってから時々源氏は常陸の宮へ通った。そのうち
若紫を二条の院へ迎えたのであったから、源氏は小女王を愛することに没頭していて、六....
「源氏物語」より 著者:紫式部
ったのである。永久に結ばれた夫婦としてその人を思う愛にはまた特別なものがあった。
若紫は馴《な》れていくにしたがって、性質のよさも容貌《ようぼう》の美も源氏の心を....
「源氏物語」より 著者:紫式部
だめておいてから行こうとして自邸のほうへ帰った。二、三日ぶりに見た最初の瞬間にも
若紫の美しくなったことが感ぜられた。愛嬌《あいきょう》があって、そしてまた凡人か....
「源氏物語」より 著者:紫式部
り》の箱を帳台の中へそっと入れて行ったのである。だれもそばへ出て来そうでない時に
若紫は頭を上げて見ると、結んだ手紙が一つ枕《まくら》の横にあった。なにげなしにあ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
めてまし 言うともなくこう言いながら、柱に隠されるようにして涙を紛らしている
若紫の優雅な美は、なおだれよりもすぐれた恋人であると源氏にも認めさせた。親王と三....
「樋口一葉」より 著者:長谷川時雨
もない、その他の諸作よりも決して勝《すぐ》れてはいない。その構想も『源氏物語』の
若紫を今様《いまよう》にして、あの華《はな》やぎを見せずに男を死なせ、遠く離れた....
「善悪両面鼠小僧」より 著者:国枝史郎
に侍の顔を見た。水の垂れるような美男である。侍と云うよりも歌舞伎役者、野郎帽子の
若紫がさも似合いそうな風情である。それまで蒼かった姫の顔へポーッと血の気が差した....
「紫式部」より 著者:長谷川時雨
な町の少年少女たちのことを書いたものだが、その中にすら、みどりという娘の周囲を、
若紫のそれに――もっともこの件は、源氏物語と柳亭種彦の「偽紫田舎源氏《にせむらさ....