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「若草山〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

若草山の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
田舎教師」より 著者:田山花袋
て、チャラチャラ音をさせて、明るいにぎやかな春の町を歩いたという。奈良では大仏、若草山、世界にめずらしいブロンズの仏像、二千年昔の寺院などいうのをくまなく見た。....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
に鳥居の建っているのもちょっと珍らしかった。鹿はうるさいほどそこらを歩いていた、若草山は折からの若草で青々としていたけれども登らずに終った。奈良を立って路順なら....
古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
奈良へついた時はもう薄暗かった。この室に落ちついて、浅茅が原の向こうに見える若草山一帯の新緑(と言ってももう少し遅いが)を窓から眺めていると、いかにも京都と....
随筆 新平家」より 著者:吉川英治
を、「新・平家物語」の上では書こう。――などと、そんな空想を抱いたりした。そして若草山のまろい線が望まれる宗務所の一室で、薄茶を一碗いただいた後、東大寺の花の雨....
遊動円木」より 著者:葛西善蔵
う口にすることはできなかった。 私たちは毎日打連れて猿にお米をくれに行ったり、若草山に登ったり、遠い鶯の滝の方までも散歩したりして日を暮した。鹿どもは毎日雨戸....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
店には悪いと思ったが、私はそのまま神戸を飛び出していた。 汽車で奈良に向かい、若草山の下の売店でついふらふらと仕込みづえを買った。当時の青年たちを支配していた....