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「若返る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

若返るの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
ーかようの話を夥しく述べた後、諸方に蛇と蜥蜴が時々皮を蛻《ぬぎかえ》るを以て毎度若返るとし、昔この二物と人と死なぬよう競争して人敗し、必ず死ぬに定まったと信ずる....
時の観念とエントロピーならびにプロバビリティ」より 著者:寺田寅彦
、万象はいつかは昔時の状態そのままに復帰して、少なくも吾人のいわゆる物理的世界が若返る事は可能である。このような世界の「時」では、未来の果ては過去につながってし....
不尽の高根」より 著者:小島烏水
ろう。私は帰朝以来、甲府に二回遊んだが、これらの人々の郷土愛の熱心さには、いつも若返る力を身内におぼえる。 この日は、前夜からの雨天で、八ヶ岳は、すッぽり雲に....
映画と生理」より 著者:寺田寅彦
ラの島の歓楽の夢や、フォーヌの午後の甘美な幻を鑑賞することによって、若干生理的に若返るということも決して不可能ではないように思われる。ことに、年じゅう研究室の奥....
十二支考」より 著者:南方熊楠
し、上帝怒って不死性質を人より奪い蛇蜥蜴甲虫などに与えてよりこれらいずれも皮脱で若返ると。フレザーの『|不死の信念《ゼ・ビリーフ・イン・インモータリチー》』(一....
大脳手術」より 著者:海野十三
や内臓が買取れて、それが簡単なそして完全な手術によって自分の体に植え移され、忽ち若返る。移植手術、大いに結構じゃないか」 「いや、僕は何も移植手術そのものが悪い....
源氏物語」より 著者:紫式部
しこれまでとは違っているのではないか。独身者はこんな所にいる時と違って、自宅では若返ることもできるのだろう。おもしろいことがきっとあったろう」 などと例の困ら....
怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
眼に移し植えて成功した。生きた、おまえの眼球を、わしに移し植えたら、わしは、急に若返るだろう」 「飛んでもない。そんな、ガラスのような眼は、真ッ平です」陳君は、....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
の室《へや》を是非とも彼らに与えようと思っていた。彼はこう言った。「それでわしも若返る。元から考えていたことだ。わしはいつも自分の室で結婚式を行ないたいと思って....
影のない犯人」より 著者:坂口安吾
、奇蹟なるかな。 「剣できたえたこの身体はヒロポンなぞうたなくッてもミズミズしく若返るのだ。女学生に惚れられるのも悪くはないな。その体力には自信があるなア」 ....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
のためには、この書がたまさかに変若水の役目を果すことになったのである。 しかし若返るといっても、ただそれだけでは徒言である。はかない夢に過ぎない。鶴見は更に省....
」より 著者:神西清
頭を、私の胸に寄せかけて、甲高い老人の笑いごえで笑いこけた。 「だが君はますます若返るなあ」と彼は笑いのひまからやっと言った、「全体どんな白毛染でその髪や髯を染....