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「英知〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

英知の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
道徳の観念」より 著者:戸坂潤
結果そのものなのだ。 カントは経験界とは全く独立な之とは全く絶縁した本体界を、英知界を、道徳の世界・道徳の領域と考えた。之は道徳という領域が何かハッキリと決っ....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
る空間の勝手な説明や、やがては又都合の好い構成でしかないだろう。――ヘルバルトの英知的空間(intelligibler Raum)などはこのような哲学的構成の極....
カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
問題なんだ。それで僕は、神は承認する。進んで承認するばかりではなく、おまけに神の英知をも目的をも承認する――われわれには少しもわからないけれどね。それから人生の....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
は拒み、開いたる魂にはささげ与え惜しまない、あの無数の怡悦《いえつ》を考えつつ、英知の上の長者たる彼は、金銭の上の長者たる人々をあわれむようになる。精神のうちに....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
であり、多少横柄な斟酌《しんしゃく》であって、非難と容赦とを交じえているので自ら英知であると信じてはいるが、多くは半可通にすぎないものである。中正派と称せらるる....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
い。 物質は存在し、一時は存在し、利益は存在し、腹は存在する。しかし腹が唯一の英知であってはいけない。一時の生命もその権利を持っている、吾人はそれを是認する。....
愛の問題(夫婦愛)」より 著者:倉田百三
ち立て、築き守って、行くべきものであるということである。 生命の法則についての英知があって、かつ現代の新生活の現実と機微とを知っている男女はこの二つの見方を一....
学生と教養」より 著者:倉田百三
つ増加することは差支えない。しからばかかる規定者はどこからくるか。カントは人間の英知的性格の中にその源を求めた。しかし自由を現象界から駆逐して英知的の事柄とした....
学生と読書」より 著者:倉田百三
要な部分はむしろ非合理的の構造を持ち、それを把握するためにはそれに対応する直観的英知によらねばならぬ。さらに生の真理の最深部は啓示によるのでないならとらえること....
女性の諸問題」より 著者:倉田百三
ばしいことである。 女性に宗教心のないのは「玉の杯底なきが如し」である。信心の英知の目をみ開いた女性ほど尊いものはないのである。そうでないとどんなに利口で、才....
人生における離合について」より 著者:倉田百三
ないのである。そこに人間の最も人間らしい悩みの中心課題があり、そこからまた従って英知とか諦めとか悟りとかいうものが育ってくるのである。人生の離合によって鍛えられ....
物理的空間の成立まで」より 著者:戸坂潤
ッツェである。ヘルムホルツが、もし二次元の意識しか持ち得ない処の而も吾々と同じく英知的な生物があるとすればその生物の意識する空間はリーマン幾何学平面に相当するユ....
親鸞聖人について」より 著者:吉川英治
らされたでしょうか。といって私は、決して科学を軽視するもんじゃありません。人間の英知、こんなすばらしい、あなた方と、こんなふうに大ぜいとご一緒に話せるのも、これ....