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英雄主義
「英雄主義〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
英雄主義の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「「いき」の構造」より 著者:九鬼周造
オドレエル自身の説明{9}によれば、「ダンディズムは頽廃期《たいはいき》における
英雄主義の最後の光であって……熱がなく、憂愁にみちて、傾く日のように壮美である」....
「食魔」より 著者:岡本かの子
好んだという食品はぜひ自分も一度は味ってみようという念願があった。それは一方彼の
英雄主義の現れであり、一方偉い人の探索でもあった。その人が好くという食品を味って....
「桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
英雄豪傑が東西に戦って天下の主たろうと云う望を各自が抱いて居るのは、彼等の単なる
英雄主義の然らしめたことではなくて、現実に、政治上からも経済上からも、統一の機運....
「もの思う葦」より 著者:太宰治
いかない。「点三年、棒十年」などというやや悲壮な修業の掟は、むかしの職人の無智な
英雄主義にすぎない。鉄は赤く熱しているうちに打つべきである。花は満開のうちに眺む....
「ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
キーである。イタリーはデモクラシーを廃してムッソリーニを英雄として崇拝している、
英雄主義は永遠にほろびるものでない、英雄のなき国は国でない、宇宙に真理があるごと....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
旺盛な積極的人生観! しかし、すこし非科学的なようですね。すくなくとも、こういう
英雄主義は、現代のものではありません。文句自身は、ベニイ個人の場合に限って、大出....
「スポーツ・文学・政治」より 著者:坂口安吾
石川淳さんのものは大がい読んでいるが、あの人はボクに似たところがあるよ。淋しい
英雄主義だ。ボクはまた獅子文六が好きだ。淋しい思想家で、書くものにコモンセンスが....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
英雄的自尊心を満足せしめるに至ったのですよ。それにしても、チンピラ、アンチャンの
英雄主義にはまさるけれども、戦後続出のイミテーションの一つには相違ないですよ」 ....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
てにものらない人間だよ。私はおまえにそういう人間になってもらいたいと思っている。
英雄主義流行の時代には、おまえたちのような若いものには、それはなかなかむずかしい....
「光り合ういのち」より 著者:倉田百三
ねることを浄瑠璃を通して教えたのだ。 世相のこと、男女のこと、義理人情のこと、
英雄主義のこと、もののあわれのこと、――教訓的なポーズを好まぬ、順直な父としては....
「S夫人への手紙」より 著者:岸田国士
としての信頼を失うことになるわけです。圧迫は常に正しいものの上にありという感傷的
英雄主義を警戒してほしいものです。 学生の話が出ましたから、ついでに、ついせん....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
ぬという世評をそのまま信じてはいませんか? 第四に、あの芝居の含んでいる一種の
英雄主義的な色彩を、一つの主張ででもあるように受けとっているのではありませんか?....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
どうやら、昔の殉教者たちがもっていたといわれるあの尊大な荒々しさがあった。献身や
英雄主義の観念とはまるで違った観念を心に抱いているジュネーヴの知事には、こういう....
「母と娘」より 著者:岡本かの子
来た、お城も宮殿も橋も道路も偉大な事物は封建時代の王様や英雄達に依って出来たと、
英雄主義を奉じて居ります。 イボギンヌの叔父夫婦の家は町から少し離れた東の方の村....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
対なのである。エリザベスの一生を通じての大政策は、人間に考えられる範囲で最大の非
英雄主義であり、彼女の真の歴史は政治術のメロドラマ作者にとって永久の研究題目とし....