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「英雄崇拝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

英雄崇拝の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
教育と文芸」より 著者:夏目漱石
に、一元にあらぬ二元以上にわたって実際を描き出すのであります。従ってカーライルの英雄崇拝的傾向の欲求が永久に存在する事は前述の通りであるが今はこれに多少の変化を....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
らに奥深く進んで、衣冠を着けたる一個の偶像を見た。この瞬間に、わたしもまた一種の英雄崇拝者であると云うことをつくづく感じた。わたしは偶像の前に頭をたれた。男もま....
大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
ないようなことは絶対に無いと云っていいから、恋愛の中に入れていいと思う。 四、英雄崇拝的恋愛。必ずしも、その人を独占しようとするのではなくして、その人に、好意....
映画雑感(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
か、野羊ひげのにがい老人が展覧会を見てあるくところがあった。この映画を見ながら、英雄崇拝は結局永久普遍に不可避的な人間界の事実だというような気がした。われわれが....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
ナへ流したではないか、おそるべきは英雄である、忌むべきは英雄である、現代の日本は英雄崇拝の妄念を去って平等と自由に向かって進まねばならぬ、すべての偶像を焼いて世....
社会時評」より 著者:戸坂潤
ことかと云った調子で、軽くひねって片づけているような始末である。 大衆は案外、英雄崇拝をしないもののように見える。そうだとすると、「巨頭巨頭」という招牌もそれ....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
ている「今日の人」は、それだけで、私の感興を惹くべく既にすこし古いのだ。それに、英雄崇拝という変態宗教は、私に来るところの最後のものである。だから、私は、半ば以....
天皇陛下にさゝぐる言葉」より 著者:坂口安吾
れを日本の永遠なる国民的心情などゝお考えなら、まことに滑稽千万である。 一種の英雄崇拝であるが、英雄とは、天皇や軍人や政治家には限らない。映画俳優もオリムピッ....
ヤミ論語」より 著者:坂口安吾
た。 華族崇拝だの封建性だのと目クジラだてて民主ヅラをひけらかすのは当らない。英雄崇拝や美女美男崇拝はどこにもあることだ。阿部定さんの出所をまって結婚したいと....
森先生」より 著者:芥川竜之介
面の色日に焼け、如何にも軍人らしき心地したれど、謹厳などと云う堅苦しさは覚えず。英雄崇拝の念に充ち満ちたる我等には、快活なる先生とのみ思われたり。 又夏目先生....
沼畔小話集」より 著者:犬田卯
者の小忰であるAは、ここ数年の間、大泥棒、大親分として、ひそかに村人の、伝統的な英雄崇拝感といったようなものを満足せしめていたのである。 それまではそれでよか....
音楽界の迷信」より 著者:兼常清佐
いう曖昧至極なものに感心したような顔をしなくてはならぬのであろうか。それは半分は英雄崇拝の感情を、仮に「美しいタッチ」という言葉で言い表しただけのものであろう。....
探偵戯曲 仮面の男」より 著者:平林初之輔
あなた方の手でつかまりっこはないわよ。あなた方とは段ちがいだわ。現代の英雄だわ。英雄崇拝の一少女」ちぇっ莫迦《ばか》にしとる。(封書の宛名を見て)これはわしの名....
学究生活五十年」より 著者:津田左右吉
からず、少しばかりでやめてしまった。歴史とはいえないものであるが、カアライルの『英雄崇拝論』を或る感激をもって読んだのは、このころのことであった。このくらいのこ....