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「茨〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

茨の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十本の針」より 著者:芥川竜之介
もし天国を造り得るとすれば、それはただ地上にだけである。この天国はもちろん《いばら》の中に薔薇《ばら》の花の咲いた天国であろう。そこにはまた「あきらめ」....
浅草公園」より 著者:芥川竜之介
い花束が一つ落ちて来る。少年の手はこれを拾う。花束は往来を離れるが早いか、いつか《いばら》の束に変っている。 32 黒い一枚の掲示板....
桃太郎」より 著者:芥川竜之介
るほど大江山《おおえやま》の酒顛童子《しゅてんどうじ》や羅生門《らしょうもん》の木童子《いばらぎどうじ》は稀代《きだい》の悪人のように思われている。しかし木....
貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
、木の根、岩角、雑草が人の脊より高く生乱れ、どくだみの香深く、薊が凄じく咲き、野の花の白いのも、時ならぬ黄昏の仄明るさに、人の目を迷わして、行手を遮る趣がある....
七宝の柱」より 著者:泉鏡花
に、古道具をごつごつと積んだ、暗い中に、赤絵の茶碗、皿の交った形は、大木の空洞にの実の溢れたような風情のある、小さな店を指して、 「あの裏に、旦那、弁慶手植の....
小春の狐」より 著者:泉鏡花
」 まったくどうものんびりとしたものだ。私は何かの道中記の挿絵に、土手の薄に野の実がこぼれた中に、折敷に栗を塩尻に積んで三つばかり。細竹に筒をさして、四もん....
第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
か驚いて目を塞いだが、路も坂に沈むばかり。いよいよ谷深く、水が漆を流した溝端に、のごとき格子|前、消えずに目に着く狐火が一つ、ぼんやりとして(蔦屋)とある。 ....
茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
、土蜘蛛だ、朽木だ、山蛭だ、俺が実家は祭礼の蒼い万燈、紫色の揃いの提灯、さいかちの赤い山車だ。」 と言う……葉ながら散った、山葡萄と山茱萸の夜露が化けた風情....
世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
づけていたので、花聟の衣裳は磨り切れて艶々しい色も褪せ、荒野の悪い野良犬や尖ったにその柔らかな布地は引き裂かれてしまった。 昼のあいだ、太陽が情け容赦もなく....
政談十二社」より 著者:泉鏡花
だけに女中も居ようというのですもの、お苦しかろうではございませんか。 そこで、城の方の田舎とやらに病院を建てた人が、もっともらしい御容子を取柄に副院長にとい....
黒百合」より 著者:泉鏡花
と見ると、大な廂の、暗い中へ、ちょろりと入って隠れてしまった。 新庄通れば、と、藤と、 藤が巻附く、が留める、 放せや、帯ゃ切れる、 ....
多神教」より 著者:泉鏡花
ど、何が聞くほどの事もない。――淫奔、汚濁、しばらくの間も神の御前に汚らわしい。の鞭を、しゃつの白脂の臀に当てて石段から追落そう。――が呆れ果てて聞くぞ、婦。....
スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
い蹴とばした。それも駄目だった。馬が飛びあがったのは事実だが、今度は道の向う側のやはんの木のしげみに飛びこんだ。先生は今や鞭と踵と両方使って、年とったガンパウ....
ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
手といったように、山の両方から二口ある。――もっともこうした山だから、草を分け、を払えば、大抵どの谷戸からも攀じることが出来る……その山懐を掻分けて、茸狩をし....
茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
また新たなる蟻の塔が此の無人の境に建設されてゆく。 峰頂を踏んで、躑躅や山吹、などの灌木の間を縫うて行くことは、疲労を忘れしめるほどの愉快を感ずるものである....