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「茶坊主〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

茶坊主の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
》しけるに、そは面白からん、明日《みょうにち》南の馬場《ばば》へ赴《おもむ》き、茶坊主|大場重玄《おおばじゅうげん》を把らせて見よと御沙汰《ごさた》あり。辰《た....
吉良上野の立場」より 著者:菊池寛
使の接待方の予定が少し変ったときいて、内匠頭は、伊達左京を探してきこうとしたが、茶坊主が、 「もう、お下りになりました」といった。 「吉良殿は?」 「おられます....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
へお引き揚げなさりませい!」 命じ終わるととっさにまたかたわらをふり返って、お茶坊主をさしまねきながら、さらに知恵伊豆らしい下知を与えました。 「町方席に右門....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
と、後詰めの徒侍《かちざむらい》がやはり六十名。それにお牽馬《ひきうま》が二頭、茶坊主、御用飛脚、つづいてあとからもう一丁尾張家の御用駕籠が行列に従ってやって参....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
足音がひびいて、明けたてのきしむ障子をあけて来る音があった。 それは十三四歳の茶坊主で、待たせてある喜右衛門に茶でも運んで来たのかと思うと、かれは一向に見向き....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
清遊だけあって、只の釣り姿ではないのです。まんなかに源七郎君、右と左には年若いお茶坊主が各ひとり宛、うしろにはまだ前髪したる小姓が控えて、源七郎君おん自らは、葵....
老中の眼鏡」より 著者:佐々木味津三
短檠を捧げ持ち乍ら、いんぎんにそこへ姿を見せたのは、お気に入りの近侍道弥ならで、茶坊主の大無である。 「あれは、道弥はおらぬと見えるな。もう何刻頃であろう喃?」....
十万石の怪談」より 著者:佐々木味津三
の廊下の鶯張りを鳴らせ乍ら一足が近づいて来ると、憚り顔に声がのぞいて言った。 「茶坊主|世外めに厶ります。御老臣|伴様が、殿に言上せいとのことで厶りました。もう....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
橋外の奉行屋敷を出た。江戸城西丸の新築工事ができ上がる日を待つと見えて、剃髪した茶坊主なぞが用事ありげに町を通り過ぎるのも目につく。城内で給仕役を勤めるそれらの....
黒百合」より 著者:泉鏡花
とした処で、お前さんのような御身分じゃあ、鎖を下ろした御門もあろうし、お次にはお茶坊主、宿直の武士というのが控えてる位なもんじゃあないか。よくこうやって夜一夜出....
ヨーロッパ的性格 ニッポン的性格」より 著者:坂口安吾
ア本物だというので、一緒に連れて来た僧からこのニグロを譲りうけて、これを自分のお茶坊主みたいにして使っておったそうであります。 これはニッポンの記録にも残って....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ない。 「ペラペラとよく喋るな。その舌でお金をかせぐのか。薄気味のわるい奴だ。お茶坊主のように頭をまるめているが、腹は黒いな」 「恐れ入ります」 「金が欲しかろ....
百物語」より 著者:岡本綺堂
話を受持つことになった。それでもなるべくは人数が多い方がいいというので、いやがる茶坊主どもまでを狩りあつめて来て、夜の五つ(午後八時)頃から第一番の浦辺四郎七と....
『七面鳥』と『忘れ褌』」より 著者:佐藤垢石
考えられなかった。と言う。 趣味は、鵞鳥の追い回しから七面鳥へと移っていった。茶坊主に命じて町の鳥屋に七面鳥の上納を仰せつけさせた。 ところが、折り悪しく鳥....
乳を刺す」より 著者:邦枝完二
お父さん、おっ母さん。お達者で……」 連れ立って帰って来た朋輩らしい女中や、お茶坊主らしい人をそのままにして、小走りに進み寄った由利は、両親に手を執られて、胸....