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茶番狂言
「茶番狂言〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
茶番狂言の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「駈込み訴え」より 著者:太宰治
もはや、憐憫《れんびん》以外のものは感じられなくなりました。実に悲惨な、愚かしい
茶番狂言を見ているような気がして、ああ、もう、この人も落目だ。一日生き延びれば、....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
者じゃな」 「へえい、さようで。それもてまえの身上でございますから、よく町内のお
茶番狂言に呼ばれます」 「お座敷商売の按摩だけあって、口のうまいやつじゃ。では、....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
珍奇な秘密を看破するや、右門の口から鋭いののしりが発せられました。 「バカ者ッ。
茶番狂言ではあるまいし、一生それで押し通すつもりじゃったか! ――さ、伝六ッ。駕....
「近世快人伝」より 著者:夢野久作
チョッと知ったか振りを御披露申上げておくが、博多二輪加の本領というものは、東京の
茶番狂言や、大阪二輪加なぞと根本的に仕組みの違ったもので、一切の舞台装置や、台本....
「科学と文学」より 著者:寺田寅彦
も、みんなそういうものである。あらゆるおとぎ話がそうである。あらゆる新聞講談から
茶番狂言からアリストファーネスのコメディーに至るまでがそうである。笑わせ怒らせ泣....
「黄金虫」より 著者:佐々木直次郎
のあらわれて来そうな様子もなかった。一同はそれからちょっと休んだ。そして私はこの
茶番狂言もいよいよおしまいになればいいがと思いはじめた。しかしルグランは、明らか....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
……ハンカチを!」彼はじだんだを踏みながら、ことばを結んだ。
こうした、生涯を
茶番狂言に終始した嘘つき親爺でも、興奮のあまり実際に身震いをして泣きだすほどの、....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
るまで打ち合いたがっていた。相手と握手するようにグージャールから言われると、その
茶番狂言が癪《しゃく》にさわった。相手は例のいつに変わらぬ微笑を浮かべて、彼のほ....
「死刑囚最後の日」より 著者:豊島与志雄
を長く害《そこ》なった。諸君は芝居をした。芝居は失敗に終わった。 それでもその
茶番狂言を、ある人々は親切にも本気で受け容れてくれた。あのすてきな会議のすぐ後で....
「曲亭馬琴」より 著者:邦枝完二
鰯《いわし》の干物のような奴が、どう足掻《あが》いたって、洒落本はおろか、初午の
茶番狂言ひとつ、書ける訳はありますまい。――あっしにゃ、あんな男につまらね愛想を....
「恐怖の季節」より 著者:三好十郎
キスピアやモリエールやゴーゴリやボーマルセなどの戯曲を二つか三つ、それもほとんど
茶番狂言でもやるのと同じ位の条件と準備とでもって上演する劇団があると、たちまち演....
「廃墟(一幕)」より 著者:三好十郎
でもねえ、後になりゃ、なんとでも言えらあ。後の祭って、そこいらの事だね。後の祭で
茶番狂言が栄えているようなもんで――嘘だと思ったら、兄さんなんぞのお手のもんの新....
「現代茶人批判」より 著者:北大路魯山人
へ行くと御殿山などはすこぶる堂に入り得意としたものである。茶会というもの笑話劇?
茶番狂言? 猿芝居? 漫才? なにがなにやらたわいもないことのようである。 以....
「胎内」より 著者:三好十郎
に相手の語呂を引きついで)どうしたも、こうしたも、みんな、からかわれているんだ!
茶番狂言だよ! 垂れ流しだ! クソだ! ヘ! (歯をむきだして笑う。洞窟の奥の方....