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荒城
「荒城〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
荒城の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旅愁」より 著者:横光利一
ど、靴で踏みつけ何も知らずに歩いた幼年のころの旅の記憶を呼び起してみても、ただの
荒城とより思えないながら、今見れば少しは前とは感慨も違うであろうと思われた。彼の....
「姥捨」より 著者:太宰治
国煙草を買って、外へ出た。自動車に乗り、浅草へ行った。活動館へはいって、そこでは
荒城の月という映画をやっていた。さいしょ田舎の小学校の屋根や柵が映されて、小供の....
「映画雑感(Ⅲ)」より 著者:寺田寅彦
さそうに思われた。 滅びた主家の家臣らが思い思いに離散して行く感傷的な終末に「
荒城の月」の伴奏を入れたのは大衆向きで結構であるが、城郭や帆船のカットバックが少....
「ダス・ゲマイネ」より 著者:太宰治
にやにやひとりで笑いだした。「僕は馬場みたいに出鱈目を言うことはきらいですねえ。
荒城の月の話はまだですか?」 「
荒城の月、ですか?」私にはわけがわからなかった。....
「眠る森のお姫さま」より 著者:楠山正雄
こたえました。 なかのひとりは、あれは、ゆうれいが出るというひょうばんの、古い
荒城だといいました。 すると、またひとりが、あれはこの国の魔法使や、わるいみこ....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
。その附近は大きな古墳がタクサンあります。そして広瀬神社というのがある。また今の
荒城の神というのが、当時の広瀬の神かも知れないということでもあります。 ところ....
「昨日・今日・明日」より 著者:織田作之助
歌が聴こえていた。 「あ、ラジオが聴こえてる」 と、ミネ子は立ち停った。歌は「
荒城の月」だった。 ミネ子のつきあいで聴いているうちに、赤井はふと、 「聴いた....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
くらした。これが重荷になった――故郷へ土産に、と書いています。 このあたりに、
荒城の狭屋と称えて、底の知れない断崖の巌穴があると云って、義経の事がまた出ました....