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「荒目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

荒目の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
で、廊下で四方に連絡されているのだったが、樫《かし》の部厚な板戸で仕切った上に、荒目な格子、その内に木襖、更に、普通の唐紙《からかみ》や障子が入れてあるという工....
楢重雑筆」より 著者:小出楢重
その美しさに打たれるより先きに、その不思議に大袈裟なその鼻と深く鋭い目玉と、その荒目な皮膚の一つ一つの毛穴に圧倒されて、泣き出すかも知れない。 足の短いのを或....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
くから店の格子を入れてしまう。この格子は特長のあるいいものだった。一、二寸角の、荒目の格子で、どっしりとした黒光りの蔵造りの、間口の広い店は、壮重なものにさえ見....
ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
身装《いでたち》はとみてあれば、今日はまた一段と趣向を凝らしたとみえ、腰の廻りに荒目昆布のごときびらびらのついた真紅《しんく》の水浴着《マイヨオ》を一着におよび....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
蔭で不意に声があった。 「あっ、伝書鳩――」 「俵殿ではないか」ひょいと見ると、荒目の編笠に薄羽織、風采のよい四十前後の武士。 「おお、これは常木先生」 「相変....