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荒行
「荒行〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
荒行の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
う信じているのですが、土台の体格が孱弱く出来ているのですから、迚も刺青などという
荒行の出来る身体ではない。勿論、方々の医師にも診て貰ったが、どこでも申合わしたよ....
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
たくさん近くにいられたのではないのですか。 親鸞 何百というほどいたよ。恐ろしい
荒行をする猛勇な人や、夜の目も惜しんで研究する人や、また仙人のように清く身を保つ....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
蔵して黙して居る処、秦始皇に体のよい謀叛した徐福が移住して来た処、謀叛僧|文覚が
荒行をやった那智の大瀑が永久に漲り落つ処、雄才覇気まかり違えば宗家の天下を一もぎ....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
、家内が留守で蕎麦を取る処だ、といって、一つ食わしてくれました。もり蕎麦は、滝の
荒行ほど、どっしりと身にこたえましたが、そのかわり、ご新姐――お雪さんに、(おい....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
事、水で修行をしなければいけません。しかし、それもまあ身体に準じたもので、無茶に
荒行《あらぎょう》をやるのも感心しませんな。あんた方なんぞはまだ若いで、少しぐら....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ません。その時分こそ廃《すた》ったけれども、その以前は、この滝にかかってかなりの
荒行《あらぎょう》をしたものさえあるとのことだから、隠れて行をする信心の行者を妨....
「水の女」より 著者:折口信夫
いう伝えも、水の女としての意義を示しているとするのだ。名案であると思う。穢れも、
荒行に似た苦しい禊ぎを経れば、除き去ることができ、また天の羽衣を奉仕する水の女の....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
ッちで音をあげるバカがあるか」 なるほど、その魂胆か、と才蔵は呆れたが、そんな
荒行にマキゾエくっては、たまらない。チェッ、部隊長みたいなことを言ってやがる。オ....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
三宗を転々、いずれも秘奥をきわめて仏教に絶望したという。文覚以来絶えてない那智の
荒行をやって、十幾たび気を失い、天下に名をとどろかした怪僧であった。彼は世界各国....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
を探す金掘りの人々や、山の人々に信仰されております。したがって神主は山にこもって
荒行し、彼が山中を走る時は狼のように物凄い速さであると言われております」 「朱塗....
「落語・教祖列伝」より 著者:坂口安吾
で、名題の山男。熊でもムジナでも叩き殺して食ってしまうという実に大変な奴で、時々
荒行と称して山にこもるのは、この味が忘れられないせいだ。 町の者では米屋のアン....
「郷愁」より 著者:織田作之助
色は何か黄色いような気がしてならなかった。 四十時間一睡もせずに書き続けて来た
荒行は、何か明治の芸道の血みどろな修業を想わせるが、そんな修業を経ても立派な芸を....
「子規居士と余」より 著者:高浜虚子
三寸に過ず頗る不穏に存候間御見舞申上候|達磨儀も盆頃より引籠り縄鉢巻にて筧の滝に
荒行中|御無音致候。 俳病の夢みなるらんほとゝぎす拷問などに誰がかけたか 即ち....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
おいて、文覚上人を高雄より請して相模の江の島に大弁才天を勧請し、三七日間の断食の
荒行をまで修せしめて、秀衡調伏の祈願を籠めしめたのであった。彼が多年征夷大将軍の....
「神仙河野久」より 著者:田中貢太郎
の十月に霊夢を感じて仙術の修練に志したがためであった。犬鳴山では毎日滝にうたれて
荒行をした。
荒行をはじめた始めの一週間には種種な不思議なことがあった。 八月の....