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荒馬
「荒馬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
荒馬の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「映画雑感(Ⅲ)」より 著者:寺田寅彦
がはじめからおしまいまで一つもないのは決して珍しくないのである。 十一
荒馬スモーキー この映画も監督は馬に芝居をさせているつもりでいるが、馬のほうで....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ろだ。それほど恐れ入った馬も暫く見馴るれば何ともなくなり、今度は南北米の土人ほど
荒馬乗りの上手はなしというほどその業に熟達し、ダーウィンの『探検航行記《ジョーナ....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
んだ。 そのことが南天棒の耳に入ると、甚斎は方丈に呼び出された。他人のなかでは
荒馬のように粗暴な甚斎も、和尚の前へ出ては猫のようにおとなしかった。和尚はいった....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
ようとする。島野は狼狽えて両手を上げて、 「若様どうぞ、そりゃ平に、」とばかり、
荒馬を一頭背負わされて、庄司重忠にあらざるよりは、誰かこれを驚かざるべき。見得も....
「郷介法師」より 著者:国枝史郎
ござりましょうか?」 「馬か? 馬ならいくらもある」 「私、駻馬を好みます」 「
荒馬がよいか。それは面白い。では月山に乗って見ろ」 「失礼ながら月山などは、私の....
「決闘」より 著者:神西清
。だが僕はまだそこまでは堕落していないね。忍耐修行がしたくなったら、僕なら唖鈴か
荒馬を買う。人間を使う気はしないね。」 サモイレンコは氷を入れた白葡萄酒を命じ....
「昭和遊撃隊」より 著者:平田晋策
狂っている。風はひゅうひゅうと叫んでいる。かどでの嵐だ。『八島』と『秋津洲』は、
荒馬のように、敵の根拠地めがけて突進する。 はやいはやい。速力実に二十三ノット....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
七、ドミノ遊びは白と黒との浮世の裏表。 尊敬するお二人様。恋の手綱《たづな》と
荒馬の鬣《たてがみ》はつかみ難いと申しますが、わたくしのこの恋心も、たとえばどの....
「髪あかきダフウト」より 著者:マクラウドフィオナ
たか、たれも知るものはなかった。人の口から口に伝えられたことは、その大きな真黒な
荒馬は地上の産ではなく、あやしい恐しい海獣の種だということであった。馬は、ある暴....
「はつ恋」より 著者:神西清
い出した。父の馬術はなかなか大したもので、レーリ氏などよりずっと早くから、どんな
荒馬をも馴らすのに妙を得ていた。 「僕も一緒に行っていい、パパ?」と、わたしは父....