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「荷い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

荷いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「「紋」」より 著者:黒島伝治
荷揚場から、又船へ飛び乗ろうとしているのだった。それを見つけると船方は、早速、水荷い棒を取って、猫をめがけて殴った。ところが、そう力は入れなかったのに、棒が急所....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
た。 井戸のほとりには十八九ぐらいの若い男がバケツに綱を付けたのを繰りさげて、荷い桶に水を汲みこんでいる。おまえはこの家の者かと、僕たちはおぼつかない支那語で....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
お前ん処の父さまという人は中々道楽をぶって、他人のいう事ア肯かねえ人だよ、此の前荷い馬へ打積んで、お前ん処の居先で話をしていると、父さまが入り口へ駄荷い置いて気....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
っていて術を解かなかった。暫くして女は言った。 「それでは術くらべだ」 彼女は荷いの棒を投げ出すと、それがたちまちに小さい蛇となった。客はふところから粉の固ま....
「奇妙な遠眼鏡」より 著者:香倶土三鳥
云いました。 そうすると、見るみるうちにリイの足は岩の上から離れて、刀と鉄砲を荷いだまま月の世界の方へ飛んでゆきました。 月の世界では月姫がリイを待っており....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
ね」 久「ヤアお内儀さま、大きに無沙汰を致しやした、ちょっくり来るのだアけど今ア荷い積んで幸手まで急いでゆくだから、寄っている訳にはいきましねえが、此間は小遣を....
「貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
あ、」 しッ、しッ、しッ。 曳声を揚げて……こっちは陽気だ。手頃な丸太棒を差荷いに、漁夫の、半裸体の、がッしりした壮佼が二人、真中に一尾の大魚を釣るして来た....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
の有るあたり、広き境内の月の中に、その姿｜露れて、長く、長く影を引き、槍重たげに荷いたる、平たき肩を窄めながら向う屈みに背を円くし、いと寒げなる状見えつつ、黒き....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
、一足｜後れて、暗い坂から、――異形なものが下りて来た。 疣々打った鉄棒をさし荷いに、桶屋も籠屋も手伝ったろう。張抜らしい真黒な大釜を、蓋なしに担いだ、牛頭、....
「学生と生活」より 著者:倉田百三
亡に向かったものである。夢見る、理想主義の青年のみが健やかなる青年であり、次代を荷い、つくる青年なのである。 まして学窓にあるほどの青年が環境をつぶやいたりな....
「郷介法師」より 著者:国枝史郎
足らずである。それは晩秋深夜のことで寒い嵐がヒュー、ヒューと吹く。斧を担ぎ掛矢を荷い、槍薙刀を提げた様子は将しく強盗の群である。 行手にあたって十八九の娘がに....
「青蛙神」より 著者:岡本綺堂
榻に腰をおろし、卓の上に俯伏している。下の方より村の若者がバケツ二個を天びん棒に荷いて出で、何か歌いながら井戸の水を汲みて去る。それと入れちがいに、下のかたより....
「山吹」より 著者:泉鏡花
馬士も見掛けない。――留守は退屈だ――ああ太鼓が聞える。…… この太鼓は、棒にて荷いつりかけたるを、左右より、二人して両面をかわるがわる打つ音なり、ドーン、ドー....
「明治劇談　ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
治以来衰微にかたむいた我が劇界を腕一本で支えて、殆んど背負い切れないほどの負債を荷いながら、劇の向上進歩に専心努力した彼の功績は、明治の演劇史に特筆大書せらるべ....
「活人形」より 著者:泉鏡花
時と泰助は、下枝を抱きて易々と庭口に立出づれば、得右衛門待受けて、彼はお藤を背に荷い、これは下枝を肩に懸けて、滑川にぞ引揚げける。 時正に東天紅。 暗号一発....