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荷拵え
「荷拵え〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
荷拵えの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
は奇麗に使って仕舞うと角谷は戯談の様に云って居た。角谷は手が器用で、書籍の箱造り
荷拵えなどがうまかった。職人になればよかった、と自身もしばしばこぼして居た。
....
「怪談牡丹灯籠」より 著者:三遊亭円朝
います、此の畜生め/\サッサと早く出て行け」 と云われて、二人とも這々の体にて
荷拵えをなし、暇乞いもそこ/\に越後屋方を逃出しましたが、宇都宮明神の後道にかゝ....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
々きかん気の爺で、鉄砲の筒口を押し握ってそっと破れ障子を開けると、此方はこそ/\
荷拵えを致して居る処へ這入って来ましたから、覚られまいと荷を脇へ片付けながら、 ....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
助け申す人があって御無事で在らっしゃるんだ」 市「イヤ何うだ、彼の時に私が筏の上
荷拵えをして居た処へ、山の上から打ち落ちて来た婦人が藤蔓の間へ引懸って髪の毛エ搦....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
分にフェンチャアチ停車場を出るという。その二十分前の四時になっても、私たちはまだ
荷拵えが出来ずにいる。 荷物が余ってどうにも仕様がないのだ。一たい、この、室内....
「風立ちぬ」より 著者:堀辰雄
を閉《とざ》して、すぐ松本へ立つとか云う事で、神父は私と話をしながらも、ときどき
荷拵えをしている小使のところへ何か云いつけに立って行ったりした。そうしてこの村で....
「故郷」より 著者:井上紅梅
物を売払って向うで買うことにしましょう」 「それがいいよ。わたしもそう思ってね。
荷拵えをした時、嵩張物は持運びに不便だから半分ばかり売ってみたがなかなかお銭にな....
「ピストルの使い方」より 著者:泉鏡花
月やすみで帰っていて、ここで鶏に目が入り次第、車を手舁で床の正面へ据えて、すぐに
荷拵えをして、その宰領をしながら、東京へ帰ろう手筈だったそうですわ。……仕上りと....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
るからその氷を叩き割って水を汲んで来てそうして残って居る火に暖めて居る中に自分の
荷拵えに掛る。まず自分の着物の着方のぞんざいになって居るのを直します。その中に微....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
くが要る。炬燵までは用意していない。台所の者は、もう都恋しいのだろう。片づけ物の
荷拵えというと皆、元気がいい。百日足らずの山住居でさえ今の都会人はこれだから、建....