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「菊見〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

菊見の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
月の九日はどういう日だかといってきいてるんだよ」 「決まってるじゃござんせんか。菊見のお節句ですよ」 「それを知っていたら、今もう何刻《なんどき》だと思ってるん....
浮雲」より 著者:二葉亭四迷
だがネ、芝居はマア芝居として、どうです、明後日《あさって》団子坂《だんござか》へ菊見という奴は」 「菊見、さようさネ、菊見にも依りけりサ。犬川《いぬかわ》じゃア....
伸子」より 著者:宮本百合子
ろに来てまで云うのだ。 「お茶ぐらいはいくらでもさし上げてよ。――きょうは一つ、菊見の真似でもしましょうか」 伸子は、縁側に、座蒲団や茶を出させた。 そして....
青年」より 著者:森鴎外
横切って、純一の一度渡った、小川に掛けた生木の橋を渡って、千駄木下の大通に出た。菊見に行くらしい車が、大分続いて藍染橋の方から来る。瀬戸が先へ立って、ペンキ塗の....
菊人形」より 著者:宮本百合子
をのぼらなければ林町の通りへ来られなかった。 藍染川と団子坂との間の右側に、「菊見せんべい」の大きな店があった。ひろい板じきの店さきに、ガラスのついた「せんべ....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
ぞ。」 ほたりと笑って、 「どやろか。」 と云った。 提灯の灯も黄に白に、菊見の客が帰ったあとで、皆が揃って座敷へ入った時、お久という人は、自分の椀小皿を....
上野」より 著者:永井荷風
、其本元の薬湯を、ここにうつしてみつや町に、人のしりたる温泉あり。夏は納涼、秋は菊見遊山をかねる出養生、客あし繁き宿ながら、時しも十月中旬の事とて、団子坂の造菊....