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菜
「菜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
菜の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
も「水滸伝」を読み返した。のみならず本を開かぬ時にも替天行道の旗や景陽岡の大虎や
菜園子張青の梁《はり》に吊《つ》った人間の腿《もも》を想像した。想像?――しかし....
「不思議な島」より 著者:芥川竜之介
が聳えている。それは不思議でも何でもない。けれどもその山は見上げる限り、一面に野
菜に蔽《おお》われている。玉
菜《たまな》、赤茄子《あかなす》、葱《ねぎ》、玉葱《....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
いじ》つづきの都大路《みやこおおじ》を、とぼとぼと歩いて参ります。途々通りちがう
菜売りの女などが、稀有《けう》な文使《ふづか》いだとでも思いますのか、迂散《うさ....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
。
それから十分ばかりたった後、僕等はやはり向い合ったまま、木の子だの鶏だの白
菜だのの多い四川料理《しせんりょうり》の晩飯をはじめていた。芸者はもう林大嬌の外....
「葱」より 著者:芥川竜之介
って、明《あかる》く瓦斯《ガス》の燃えた下に、大根、人参《にんじん》、漬《つ》け
菜《な》、葱《ねぎ》、小蕪《こかぶ》、慈姑《くわい》、牛蒡《ごぼう》、八《や》つ....
「羅生門」より 著者:芥川竜之介
事であろ。それもよ、この女の売る干魚は、味がよいと云うて、太刀帯どもが、欠かさず
菜料《さいりよう》に買っていたそうな。わしは、この女のした事が悪いとは思うていぬ....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
中を見まわした。鏡をはめこんだカップ・ボオド、動きながら燃えている幾つかの電燈、
菜の花をさした硝子の花瓶、――そんな物が、いずれも耳に聞えない声を出して、ひしめ....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
》を飛びのいた。が、すぐにまた声を立てて笑いながら、ちょうど足もとに咲いていた嫁
菜《よめな》の花を摘み取っては、一斉《いっせい》に彼へ抛りつけた。薄紫の嫁
菜の花....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
。現に精神的教養を受けない京阪辺の紳士諸君はすっぽんの汁を啜《すす》った後、鰻を
菜に飯を食うさえ、無上の快に数えているではないか? 且《かつ》又水や寒気などにも....
「或る女」より 著者:有島武郎
の空気は息気《いき》苦しいほどだった。
船に乗ってからろくろく運動もせずに、野
菜気《やさいけ》の少ない物ばかりをむさぼり食べたので、身内の血には激しい熱がこも....
「明治十年前後」より 著者:淡島寒月
ていた。彼らのなかからも、注目すべき人が出た。『読売』では中坂まときの時分に、若
菜貞爾(胡蝶園)という人が出て小説を書いたが、この人は第十二小区(いまの日本橋|....
「梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
ていた三枚橋まで、物売がずっと店を出していたものだったが、その中で残っているのは
菜の花の上に作り物の蝶々を飛ばせるようにした蝶々売りと、一寸か二寸四方位な小さな....
「我が宗教観」より 著者:淡島寒月
と全生庵に坐禅をしに行った帰りに、池の端仲町の蛤鍋へ這入ったが、自分は精進だから
菜葉だけで喰べた事がありました。それから当庵に来た時分からまた友人にすすめられて....
「雪の女王」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
けました。 こどもの親たちは、それぞれ木の箱を窓の外にだして、台所でつかうお野
菜をうえておきました。そのほかにちょっとしたばらの木は、いきおいよく長い枝をのば....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
た。 ファラデーが助手になってから、どんな実験の手伝いをしたかというに、まず甜
菜から砂糖をとる実験をやったが、これは中々楽な仕事ではなかった。次ぎに二硫化炭素....