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萠芽
「萠芽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
萠芽の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
には行為が内部からのみ現われ出なければならない。石の生長のようにではなく、植物の
萠芽のように。 × 一|艘の船が海賊船の重囲に陥った。若し敗れ....
「宝塚生い立ちの記」より 著者:小林一三
かない。それで非常に困ったのを今も憶えている。 新しい舞台芸術の
萠芽 幸いに、この処女公演の成功の波にのって、その公演回数は春、夏、秋、冬の年....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
物である獅子の豺としてのカートンと、同じく作中人物のクランチャー夫妻とについての
萠芽的な思付きが記されている。しかし、五八年の五月にはディッケンズは妻のキャサリ....
「新たな世界主義」より 著者:豊島与志雄
態の基盤となる時、それはもはや一のローカル的特色ではなくて、世界精神の温床であり
萠芽であると言ってもよかろう。 また、自治精神については、これは既に中国民衆の....
「今日の条件」より 著者:豊島与志雄
実であろうと或は過去の事実であろうと、息吹きは将来へ通う。つまり現実の中に将来が
萠芽されるのだ。――ここにレアリズムの限界があり、レアリズムの自己崩壊がある。 ....
「少年文学私見」より 著者:豊島与志雄
その中に於て生の喜びを復活させることは、文学技法によって困難ではあるまい。種子の
萠芽の驚嘆すべき力のクローズアップも、文学に於て不可能ではあるまい。そして生の喜....
「中支生活者」より 著者:豊島与志雄
も立って営業が続けられているのであり、観念的には日支共存の思想にまで延長出来得る
萠芽を持っているものだと、この方面に全くうとい私が想像するのは、行きすぎであろう....
「猫性」より 著者:豊島与志雄
道徳や習慣に馴致されない何物かだ。そしてその野性的な何物かのうちに最も多く芸術の
萠芽がある。 芸術が一種の創造であるという要素は、この馴致されない野性的な深い....
「文学に於ける構想力」より 著者:豊島与志雄
しかかっている。これまで見られなかった新たな思惟、新たな言葉、新たな行動などの、
萠芽的な断片的なものに今は過ぎないが、それらの孰れかが成長する時、その人の形態は....
「文学の曇天」より 著者:豊島与志雄
して、朗かであるべきである。やがて勃興しようとする気運の先駆者たる溌剌さを、内に
萠芽しているべきである。それが、陰欝であるという現状は、たといブールジョアジーの....
「程よい人」より 著者:豊島与志雄
いところで満足しているのだ。そういう私のどこに、不正や犯罪の匂いがあり、或はその
萠芽があるのか。 そういうことを、私は静かにそして謙虚に説いていった。ところが....
「新疆所感」より 著者:日野強
を装うといえども陰にその爪牙を磨き、孜々として勢力扶植の道を講じ今や漸次再びその
萠芽を発せんとするもの少からざるを覚ゆ。 なかんずく吾人のもっとも視聴を驚かせ....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
先生の一党の是非ならばいざ知らず、富永先生以下、真に地方の田畑の間から自由民権の
萠芽をもり立てようとならば、やり方が少しあせり過ぎはしないか。なぜなら、百姓は実....