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「落口〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

落口の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
闇夜の梅」より 著者:三遊亭円朝
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水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
るを得なかった。 水の溜ってる面積は五、六町内に跨がってるほど広いのに、排水の落口というのは僅かに三か所、それが又、皆落口が小さくて、溝は七まがりと迂曲してい....
単独行」より 著者:加藤文太郎
と北向きになり、冷沢という浅川山の西側から南へ落ちている。谷へ出合う。この冷沢の落口附近には一ノ瀬、二ノ瀬という、旧道中の一名所であった二つの橋がある。今は新道....
貝の穴に河童の居る事」より 著者:泉鏡花
水をすらすらと上るのは割合やさしいようですけれど、流れが煽って、こう、颯とせく、落口の巌角を刎ね越すのは苦艱らしい……しばらく見ていると、だんだんにみんな上った....
小春の狐」より 著者:泉鏡花
いる。 「少々、ものを伺います。」 ゆるい、はけ水の小流の、一段ちょろちょろと落口を差覗いて、その翁の、また一息|憩ろうた杖に寄って、私は言った。 翁は、頭....
怨霊借用」より 著者:泉鏡花
。……翌朝、気をつけて御覧なさると、欄干が取附けてござります、巌組へ、池から水の落口の、きれいな小砂利の上に、巌の根に留まって、きらきら水が光って、もし、小雨の....
江戸の化物」より 著者:岡本綺堂
ていました。この濠のところを俗にどんどんといって、溜池の水がどんどんと濠に落ちる落口になっていたのです。 その前を一人の小僧が傘もささずに、びしょびしょと雨に....
夫人利生記」より 著者:泉鏡花
う。葱の枯葉を掻分けて、洗濯などするのである。で、竹の筧を山笹の根に掛けて、流の落口の外に、小さな滝を仕掛けてある。汲んで飲むものはこれを飲むがよし、視めるもの....
河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
て、足がすくみました。そこは、おなじ米町川の上流なんですから。――) その海へ落口が、どっと濁って、流が留まった。一方、海からは荒浪がどんどんと打ッつける。ち....
尾瀬沼の四季」より 著者:平野長蔵
ヤメの満開は、山人の如き拙《つたな》き筆にては書き尽すことはならぬ。 尾瀬沼の落口|燧岳《ひうちがたけ》の麓は、自然の公園、山人の植物保護拝借地である。キンコ....
妖影」より 著者:田中貢太郎
を歩いていやしないか、と、今度は厩橋に寄った方の側を、ぶらぶら歩いて、不忍の池の落口になった橋の側まで往ったところで、ばかばかしくなって来たので、引返して帰って....
釜沢行」より 著者:木暮理太郎
ではないかと正直な所を白状する。午後十二時三十分に出発して一時四十分頃また西沢の落口に戻って来た。往復一時間許りを費した訳である。この翌年の五月天科村の広瀬庄太....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
じたものであるそうだが、猫又谷を遡って猫又谷の西を搦んで来たものか、或は坂様谷の落口から右に尾根を登って其儘中下新川界の山稜を伝って来たものか、判然したことは知....
黒部川を遡る 」より 著者:木暮理太郎
桟道の残っている岩壁の横を二度|許り通って、草の茂った急崖を一息に下ると、蜆谷の落口に当る本流の底に立った。そしてまじまじと四辺を見廻して悸とせずには居られなか....