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落合い
「落合い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
落合いの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新生」より 著者:島崎藤村
許すなら、もう一度|白耳義《ベルジック》のブラッセルか、倫敦《ロンドン》あたりで
落合いたいものだと約束して行った教授、一年ぶりで伯林《ベルリン》の地を踏んだと言....
「家」より 著者:島崎藤村
る内儀が出て挨拶した。 三吉は自分の旅舎の方で姉を待つことにして、皆なと一緒に
落合いたいと言出した。「では、御待ち申していますから、明日の夕方からでも訪ねて来....
「若い娘の倫理」より 著者:宮本百合子
ここにもお互に作用している。 そういううるささをさけて、じゃ、いっそどこそこで
落合いましょうよ、ということになって、種々雑多な彼女たちが街頭に溢れて来る次第な....
「火葬国風景」より 著者:海野十三
人が勤め先を退けるが早いか、距離から云ってほぼ等しい銀座裏のジニアという喫茶店で
落合い、そこで紅茶を啜りながら積もる話を交わすことにしたのだった。これは大変名案....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
尾の坊へとまることになりましたが、そこで四五人づれの奇異なる相客《あいきゃく》と
落合いました。七兵衛が、その連中にたずねてみると、その連中は上方《かみがた》から....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
致します、それからつい十日ばかり以前でございますが、友之助と豊島町の亥太郎さんが
落合いまして、旦那様方が無事に蟠龍軒を討って来れば宜いがと、大層心配しておいでな....
「巴里のキャフェ」より 著者:岡本かの子
合いがない。 町並のシャンゼリゼーが並木のシャンゼリゼーへ一息つくところに道の
落合いがある。丸点。ささやかな噴水を斜に眺めてキャフェ丸点がある。桃色の練菓子に....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
フーテンがはやるものだね」 新十郎はクツクツ笑って、 「明日、正午に私の書斎に
落合いましょう。そして、人形町へ参りましょう。犯人を取り押えに。もっとも泉山さん....
「鴨猟」より 著者:芥川竜之介
川寅吉の諸君と品川沖へ鴨猟に往った時である。何でも朝早く本所の一ノ橋の側の船宿に
落合い、そこから発動機船を仕立てさせて大川をくだったと覚えている。小杉君や神代君....
「魔都」より 著者:久生十蘭
るからによる。
岩井は明石署から釈放されると、銀座裏の酒場「巴里」で他の五人と
落合い、その足でここへやって来たものと見え、ゆうべの「巴里」における有明荘住人忘....
「日記」より 著者:宮本百合子
◎ 里見※氏の、「多情仏心」の中、信之と女、女の旦那と
落合い、信之が決定させるつもりで旦那に会ったとき 「此那ことを貴方の前に持ち出し....
「呪われの家」より 著者:小酒井不木
人目につかぬ夜分を選んで居ました。妹を殺してから二人は別々の道をとおって飯田町に
落合い都落ちをするつもりだったので御座います。 愈よ三人は小石川指ヶ谷町のあの....
「一ノ倉沢正面の登攀」より 著者:小川登喜男
飯を済ませると直ぐ天幕を出た。 沢石伝いに約三十分ほど行くと、右から小さい沢が
落合い、そこから狭い岩床となる。その所を右岸の人の踏んだ跡を通って過ぎると、沢は....