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落盤
「落盤〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
落盤の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
けの世界を持っていたのだったが、ちょうど結婚後一年ばかり過ぎた頃に、思いがけない
落盤の惨事が、二人を深淵に突き落してしまった。ところが十四郎は、運よく救い出され....
「斜坑」より 著者:夢野久作
。むろん福太郎の配下ではなかったが、目端の利くシッカリ者だったのに、思いがけなく
落盤に打たれてズタズタに粉砕されたという話を、福太郎はタッタ今、通り縋りの坑夫か....
「土鼠と落盤」より 著者:黒島伝治
で土を掘りつゞけなけりゃならんか分らない。それを思うとうんざりした。しまいには、
落盤にへしゃがれるか、蝕ばまれた樹が倒れるように坑夫病で倒れるか、でなければ、親....
「ドン・バス炭坑区の「労働宮」」より 著者:宮本百合子
かれている。 「注意! 骨を惜しむな!」小さい支柱の故障だと云って放って置くな。
落盤はいつ起って君らを圧死さすかもしれぬ。 ソヴェト同盟の炭坑では労働者がどん....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
して採用したい唯一の人材である」というような讃辞を呈し、私はまたそれに答えて 「
落盤事故がなかったのは、小生のイカンと致すところである」というように述べておいた....
「あなたも私も」より 著者:久生十蘭
タクシで飛ばし、そのうえで、なにをしようというのか。 洞の奥に、大震災のときに
落盤したという、満潮の水のさわらない岩棚《いわだな》が一カ所ある。サト子が望んで....
「坑鬼」より 著者:大阪圭吉
て黒く光りながら転っていた。係長はそれを見ると直ぐに黙ったまま天盤へ眼をやった。
落盤ではない。しかし
落盤でなくても、結構これだけの傷は作られる。 いったい五百....
「キャラコさん」より 著者:久生十蘭
うにまっ赤になった。 山下氏と三枝氏は、原田氏のそばへ駆けよって、力を合わせて
落盤を支えようとすると、原田氏は、切れぎれに叫んだ。 「逃げろ! おれの股《また....
「胎内」より 著者:三好十郎
三の支柱が既に折れ腐れて、にじみ出た水が伝わってヌラリと光っている。時々天井から
落盤があると見えて、床の二三ヵ所がうず高くなっている。中央へんに小さな水たまり。....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
た彼安治川舟三の残酷なやり方は、自分ながらにひどいと思うことがたびたびであった。
落盤のために横死するものがあっても、公傷だとすると手当が多く要るのでわざわざ死骸....