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落花狼藉
「落花狼藉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
落花狼藉の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「赤外線男」より 著者:海野十三
こんだのだ! それから後の騒ぎは、場所柄だけに、大変なものであった。 現場の
落花狼藉は、ここに記すに忍びない。その代り検視の係官が、電話口で本庁へ報告をして....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
日がさして来た。障子を明けると、青空に映る花ざかりの大きな白木蓮が、夜来の風雨に
落花狼藉、満庭雪を舗いて居る。推参の客は主翁に対して久しぶりに嘘と云うものを吐い....
「雷」より 著者:海野十三
、何を生意気なと後を向いて噛みついてくる。そこで膳部も襖も壁もあったものではない
落花狼藉! そこへヒョックリと、北鳴四郎が入ってきた。 「松吉さんは、御在宅か....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
まったのだ、どうした間違いか、七十を越した禅師がむりやりにその蕾《つぼみ》の花を
落花狼藉とやらかしたんだ。それが問題になって、毒水禅師は、あの大寺から辺隅の寺へ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
と足をとられて倒れた弥生へ、半狂乱の豆太郎が獣《けもの》のごとく躍りかかって――
落花狼藉《らっかろうぜき》……。
と見えた刹那……。
ドン!
ドン!
ど....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
はやわらかな羽根ブトンがかかっているから、 「ハテナ」 おどろいて身を起すと、
落花狼藉、酸鼻の極、目も当てられない光景である。接待係がにわか仕立ての婦人社員で....
「魔都」より 著者:久生十蘭
、美しい色どりの間から白い脛をのぞかせ、あっつ、とせつなそうに眉を寄せる。まさに
落花狼藉。印東は鼻唄交りにぐいとこじ上げ、
「これでも?」
「し、しりません」
....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
ついたんだ。彦から貰った鞐もあるし、こいつあ臭えと上ってみるてえと、勘の前だが、
落花狼藉よ。なあ、勘、枝を弄《いじ》くった竹っ切も落っこってたなあ。」 「小枝は....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
。そうすると娘が泣き出す。女房が泣き出す。一人の男がそれを押えるという始末で実に
落花狼藉という有様に立ち至った。私もしてみようがない。倒れたまま酷い目に遇ったと....