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落雷
「落雷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
落雷の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
が、湖が皆|半空《はんくう》に浮んで見えた。同時に地軸《ちじく》も砕けたような、
落雷の音が耳を裂《さ》いた。彼は思わず飛び立とうとした。が、すぐにまた前へ倒れた....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
が、「御一しょに死なせて下さいまし。」と、囁いたのを耳にしました。と同時に近くへ
落雷があったのでしょう。天が裂けたような一声の霹靂《へきれき》と共に紫の火花が眼....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
くとすぐに安らかに眠ってしまった。 しかしその安らかな夢がさめると、彼は不意の
落雷に驚かされたのである。夜があけると、彼は師匠の前に呼び出されて、突然に破門《....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
何の変化もしないで置かれてある。そこで、誰かがこの火薬に火をもってくるかあるいは
落雷のためにこれが点火する。するとこれは一度に燃え上る。そうして以前にはあれほど....
「地球盗難」より 著者:海野十三
に跳ねあがった瞬間、スーッと消えてしまった。 魔の森に燃えるは、そも何の光ぞ!
落雷か、爆発か、それとも悪魔の焚火であろうか? 怪しい音響を伴った真青な閃光は....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
いう七月のある日、なんでも午後の三時頃であったらしい。大夕立の真っ最中、その柳に
落雷したのである。 雷雨を恐れて、わたしの家では雨戸をことごとく閉じていたので....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
ろうといって、道士は嚢のなかから一枚のお符を取り出して火に焚くと、やがてどこかで
落雷でもしたような響きがきこえた。 「これで妖怪は退治した」と、彼は言った。「し....
「超人間X号」より 著者:海野十三
、とくに雷の多く来る季節である。しかしこの雷は、いつもこの研究所の塔の上を通って
落雷してくれるとはかぎらない。また、これがおあつらえ向きに、研究所の上を通ってく....
「空気男」より 著者:海野十三
に還元して発見されるのである。つまり博士の考えた還元装置は電気放電であったから、
落雷があってうまく空気男のバラバラ五体に触れると、乃ちこの不可解なバラバラ事件が起るのであった。....
「火星兵団」より 著者:海野十三
は、いよいよはげしさを加え、雷はしきりにあたりの山中に落ちた。
火星のボートと
落雷と、どっちがどっちだかわからないような、恐しい光景であった。
「ああ――」
....
「雷」より 著者:海野十三
けは、松さんが云ったとおり立派さ。だがこれでは近いうちに、この梯子の上に、きっと
落雷するよ」 「冗談云っちゃいけない。四郎……さんは、そりゃ豪くなったことは豪く....
「転機」より 著者:伊藤野枝
っ立っていたかと思われる、幾抱えもあるような、たくましい幹も半ばは裂けて凄ましい
落雷のあとを見せ、太く延ばしたらしい枝も、大方はもぎ去られて見るかげもない残骸を....
「科学が臍を曲げた話」より 著者:海野十三
したが、これは電気的に完全な避雷針でしたが、ところがその針を立ててから、その村の
落雷が俄かに殖えたという噂が立ちました。そんな馬鹿な話はないと、学者はてんで受け....
「甲州郡内妖怪事件取り調べ報告」より 著者:井上円了
本氏の談話によるに、かつて歯痛にかかりしとき、怪声に向かいてその薬をたずねしに、
落雷のために裂けたる木の一片を用うべしと答えたりという。これすこぶる奇なるがごと....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
その頃の直踏は余り高くはなかった。 然るに『罪と罰』を読んだ時、あたかも曠野に
落雷に会うて眼|眩めき耳|聾いたる如き、今までにかつて覚えない甚深の感動を与えら....