著し[語句情報] »
著し
「著し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
著しの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「河童」より 著者:芥川竜之介
《みずか》きのついていることも「水虎考略《すいここうりゃく》」などに出ているのと
著しい違いはありません。身長もざっと一メエトルを越えるか越えぬくらいでしょう。体....
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
とえ、両国橋、新大橋、永代橋《えいたいばし》と、河口に近づくに従って、川の水は、
著しく暖潮の深藍色《しんらんしょく》を交えながら、騒音と煙塵《えんじん》とにみち....
「るしへる」より 著者:芥川竜之介
くあるまい。これは、元和《げんな》六年、加賀の禅僧|巴※※《はびあん》なるものの
著した書物である。巴※※は当初|南蛮寺《なんばんじ》に住した天主教徒であったが、....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
せん。只《ただ》言外に否定している、――これはこの『それだけだ』と言う言葉の最も
著しい特色であります。顕《けん》にして晦《かい》、肯定にして否定とは正に『それだ....
「或る女」より 著者:有島武郎
いってから倉地の様子が少しずつすさんで来たらしいのが目立つようになった。酒の量も
著しく増して来た。正井がかみつくようにどなられている事もあった。しかし葉子に対し....
「宣言一つ」より 著者:有島武郎
がんみ》して自分たちの立場に対して観念の眼を閉じるためであるという点において最も
著しいものだ。第四階級者はかかるものの存在なしにでも進むところに進んで行きつつあ....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
与える生命の感じにくらべれば、惨めな幾個かの無機物に過ぎない。 昼は真冬からは
著しく延びてはいるけれども、もう夕暮れの色はどんどん催して来た。それとともに肌身....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
は永久に彼の衷に生きるだろう。そして更に附け加えることが許されるなら、彼の肉慾は
著しくその働きを減ずるだろう。そこには事件の精神化がおのずから行われるのだ。若し....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
比較/観念の自然淘汰 訳者付記 人名索引 先年私がスウェーデンの読者界のために
著した一書『宇宙の成立』(〔Va:rldarnas Utveckling〕)が非....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
、攻者は単に正面からだけでなく前後左右から不規則に不意の射撃を受ける結果、攻撃を
著しく困難にします。 こうなると攻撃する方も在来のような線の敵兵では大損害を受....
「新日本の進路」より 著者:石原莞爾
であろう。しからば日本は結局、アメリカの部分的属領化せざるを得ず、兩國間の感情は
著しく惡化する危險が多分にある。日本は今次の敗戰によつて、世界に先驅けた平和憲法....
「歯車」より 著者:芥川竜之介
机の前を離れ、あちこちと部屋の中を歩きまわった。僕の誇大|妄想はこう云う時に最も
著しかった。僕は野蛮な歓びの中に僕には両親もなければ妻子もない、唯僕のペンから流....
「江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
よりも寧ろ事件を描く傾向があるようだ。「馬丁」や「赤い矢帆」には、この傾向が最も
著しく現れていると思う。が、江口の人間的興味の後には、屡如何にしても健全とは呼び....
「「菊池寛全集」の序」より 著者:芥川竜之介
妥当を欠く非難を免れまい。では菊池寛の作品には、これらの割引を施した後にも、何か
著しい特色が残っているか? 彼の価値を問う為には、まず此処に心を留むべきである。....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
ことにした。 ファラデーの心身は次第に衰弱して来た。若い時分から悪かった記憶は
著しく悪るくなり、他の感覚もまた鈍ってが見えると言ったら、その時ばかりは、残りの....